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チューもく!! 東映テレビドラマLEGACY第34回(特別編)『Gメン’75』4KネガスキャンHDリマスターで放送スタート!

今月の「東映テレビドラマLEGACY」は、通常回と趣きを変え、いよいよ放送がスタートする人気ドラマ『Gメン’75』(12/23より、毎週木曜日15:00~17:00ほか/毎週2話ずつ放送)をご紹介します。

 

『Gメン’75』は、そのタイトル通り、1975年=昭和50年に放送が開始されました。当時、TBSの土曜夜9時枠では、1968年より『キイハンター』が5年、それに続いて『アイフル大作戦』『バーディー大作戦』が1年ずつ、放送されていました。これらの3作品に共通するのは、東映プロデューサーを「近藤照男」さんが務めていたことや、メインキャストに「丹波哲郎」さんが名を連ねていたことなどです。『キイハンター』は、当初の2年間はモノクロ放送でしたが、3年目よりカラー放送。惜しくも2021年に亡くなられた千葉真一さんが見せる超人的なアクションや、多彩なレギュラー陣のチームワークの良さ、そして同時代の他のテレビドラマをはるかに凌駕するスケール感、本格サスペンスから社会派ドラマ、ホラー、コメディなど毎回のようにアプローチを変えていく題材の豊富さなどが視聴者の心をつかみ、昭和40年代を代表するヒット作となりました。近藤照男プロデューサーは、一連の作品群を製作するにあたり、ブレーンとして深作欣二、佐藤純彌の両監督を招聘。3作品、計7年間にわたって続いた「TBS土曜夜9時アクションドラマ」は、8年目に入るところで大幅に方針を転換しました。『アイフル大作戦』『バーディー大作戦』と続いた「探偵もの」から、「ハードボイルド」を前面に押し出した「刑事ドラマ」に取り組むことにしたのです。基本設定は脚本家の高久進さんがまとめ、そのままメインライターを担当。キャストは『バーディー』から続投の丹波哲郎さん、倉田保昭さん、岡本富士太さん、藤木悠さんに加え、原田大二郎さん、藤田美保子さん、夏木陽介さんの3人が参入しました。7人のレギュラーが滑走路を並んで歩くオープニング映像は、本作のイメージを決定づけた素晴らしい演出で、いまだにこれを超えるインパクトを持ったタイトルバックは存在しないと言っても、過言ではないでしょう。本作は結果的に、7年間・全355話というロングランを達成。昭和50年代を代表するヒット作となります。平成、令和とは異なり、昭和の刑事ドラマは基本的に中断することがなく、また特番編成なども少なかったため、毎週オンエアがあり、年間50本以上が製作されることが当たり前でした(それゆえ「映画化」されることもなかったのですが……)。幾多の作品が生まれては消えていった中で、昭和40年代以降にスタートした刑事ドラマでは、『Gメン’75』は『太陽にほえろ!』『特捜最前線』に続く長寿番組として、その名を歴史に残しています。

 

記念すべき第1話「エアポート捜査線」では、麻薬の密輸事件をめぐって、捜査一課、捜査三課、捜査四課、外事課の刑事たちが活躍。後に黒木警視(丹波哲郎)が、この事件の捜査に関わった者たちを一堂に集め、「特別潜入捜査班」を編成しました。この「特別潜入捜査班」こそが、いわゆる“Gメン”なのです。

驚くべきことに、『Gメン’75』という作品が目指す世界観は、この第1話で、ほぼ確立されていました。その後、初期はわずかに『キイハンター』的なテイストが残るエピソードも存在したものの、第1話で示した方向性が、『Gメン’75』の基調となっていきます。その意味で、12月放送分のエピソードでもう1本、確実にチェックしておくべきは第4話「殺し屋刑事」でしょう。放送3年目からレギュラーとなり、丹波哲郎さんとともに『Gメン’75』を代表する顔となっていく若林豪さんがゲスト出演した回で、第1話と並んで、初期『Gメン’75』の傑作となっています。

 

初期『Gメン’75』の最重要キャラクターといえば、原田大二郎さんが演じた関屋警部補と、藤田美保子さんが演じた響圭子刑事でしょう。Gメンの「行動隊長」として、さまざまな困難に立ち向かっていく関屋警部補は、原田さんの当たり役。第33話で殉職という異例の早期降板となったのが残念でしたが、「初期メン」に関屋がいなかったら、おそらく『Gメン’75』は良いスタートダッシュをきれなかったのではないでしょうか。12月の「シネマ☆チョップ!」ならびに「ピンスポ!」では原田さんが登場。関屋警部補として生きた日々のことを、熱っぽく語っていただきました。本編と合わせ、こちらもご視聴いただければと思います。そして響圭子は、初代「女性Gメン」であるだけでなく、日本の刑事ドラマにおいて、初めて主役級のポジションを得た「女刑事」です。この設定は、1975年が「国際婦人年」だったことと無関係ではないでしょう。また一方で、『キイハンター』では野際陽子さん、『アイフル大作戦』では小川真由美さんと、『Gメン’75』の源流となる作品群で女優が存在感を示していたことも、影響していたと考えられます。

 

『Gメン’75』について語り始めるとキリがないですし、その一方で、作品には、ご覧になった人の数だけ「捉え方」があると思いますので、今回はここまでとしておきます。東映チャンネルでは、中断期間を挟みつつも、全355話を放送予定。また作品の節目に差しかかったころ、このコラムで再び、本作について触れる機会もあるでしょう。

それでは、また次回へ。

なお、12月の「違いのわかる傑作サスペンス劇場」における注目作は、チャンネル初放送となる『連鎖寄生眷属』。ひとりの老婆を助けたばかりに、幸せな家庭が崩壊していく恐怖が鮮烈に描かれます。その他の作品群も含め、ぜひご堪能ください。

 

文/伊東叶多(Light Army)

 

 

<違いのわかる傑作サスペンス劇場>

『連鎖寄生眷属』

12月11日(土)21:00~23:00

12月24日(金)11:00~12:50

 

『非行少年』

12月17日(金)13:00~15:00

 

『夕陽よ止まれ』

12月10日(金)11:00~13:00

12月27日(月)23:00~25:00

 

『沈黙は罠』

12月17日(金)11:00~13:00

 

『0計画(ゼロプラン)を阻止せよ』

12月3日(金)11:00~13:00

12月15日(水)22:30~24:20

2021年11月29日 | カテゴリー: その他
かめぽん

チューもく!! さよなら、輝けるアクションスター千葉真一

千葉真一さんの訃報には本当に驚いた。
子供の頃からアクションスターといえば彼。
何者にも負けない、そんな強くてキラキラしていた彼が病に倒れるとは信じられない思いだった。
父親が空手の師範だったので、我が家は昔からアクション大好き一家。
ブルース・リーの映画が大ヒットした頃、おもちゃのヌンチャクが流行ったが、我が家にあったのは本物。
武器になる、木に鉄の鎖のもので、よく父親がぶんぶんとブルース・リーのように振り回していたっけ。
かめぽんも持たせてもらったが、それはずっしりと重く、子供に振り回せるような代物ではなかった。←人に当たると大変。
我が家には日本刀から手裏剣、小柄、サイ(釵・沖縄の武具)、ヌンチャクなど普通にあったので(警察の免許ももちろんあります)どの家にもそういう装備は普通にあると思っていた。(←子供の頃はどの家のお父さんも普通に木や瓦を割れるもんだと思っていたし…)
ある意味プロの父親も千葉さんのアクションのキレは褒めていたし、映画もよくみていた。
今回、追悼としてたくさんの作品が放映されて嬉しい。
父への思い出とともに楽しませていただこうと思う。
今月のラインナップの中に「ゴルゴ13」があるのだが、原作者のさいとうたかを先生も9月に亡くなり、お二人への追悼作品となってしまった。
あらためて素晴らしい作品をありがとうと、お二人にお礼申し上げます。

202111

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、11月の東映チャンネルは「映画界最強の男 千葉真一特集 Vol.1」。4カ月連続特集のスタートだ。
「東映創立70周年記念 いま観ておきたい絶対名作30 Vol.1」も楽しみ。今月はかめぽん何度も推している「十三人の刺客」と「太陽の王子 ホルスの大冒険」が。
この特集を見れば、時代劇から任侠、コメディ、アニメまで東映の作品のバラエティさがよくわかる。
個人的には「映画化60周年 柳生武芸帳スペシャル 前編」もおすすめ。
近衛十四郎さんといえばかめぽんには花山大吉なんだけど、そうではないシリアスでキレッキレの立ち回りが見られるシリーズ。
ドラゴンボールに仮面ライダー、スケバン刑事も。
これから寒くなると、暖かいおうちでゆっくりと作品を楽しみたくなる。
コロナは落ち着いてきましたが、年末年始を明るい気分で過ごすためにもう少し気をつけながら、そしてエンターテインメントでストレスを発散させましょう。

今月もわくわくな東映チャンネルをお楽しみに。

2021年11月1日 | カテゴリー: かめぽん