その他

チューもく!! 東映テレビドラマLEGACY 第14回『不安な階段』

春・4月。本来なら、新年度の明るいムードに包まれた季節なのですが、今年ばかりはそうもいかず、悶々とした毎日を過ごしている方も多いと存じます。そんなときこそ東映チャンネル……と言うと不謹慎かもしれませんが、新旧さまざまな東映作品をご覧いただき、しばしフィクションの世界へ旅していただければと思っています。

さて今月は、いよいよ一連の『傑作推理劇場』シリーズでは最後の放送作品となる、『不安な階段』をご紹介します。本作が放送されたのは、1982年4月15日。『春の傑作推理劇場』全体としても、本作が最終回でした。当時と同じく、今回は4月の放送ということで、それを念頭に置いてご視聴いただくのも一興でしょう。原作は夏樹静子先生の『階段』。監督は『不良番長』シリーズ(68~72年)などを経て70年代後半からは本格的に活躍の場をテレビへと移行し、当時は『特捜最前線』(77~87年)のローテーションの一翼を担っていた野田幸男さんでした。82年1月~3月期だけでも『特捜』を4話分、手がけています。

 

ブティックを経営している36歳の美しき未亡人・芳村杏子(浜木綿子)には、小学6年生になる長女・ユキコ(仙道敦子)がいました。仕事が忙しいため、家事はお手伝いの郷田君枝(乙羽信子)がこなしていました。杏子と同じく夫を亡くしている君枝はとてもおしゃべりな性格で、何かと言えば亡き夫の自慢話をするのですが、杏子とはウマが合っているようで、芳村家は一見、幸せな様子でした。

しかし、まだじゅうぶんに若い杏子は、新しい恋をしていました。相手は、ブティックの経理関係を任せている北島哲夫(荻島真一)。ある夜、哲夫は杏子を家まで送り届けると、そのまま杏子の家で仕事の続きをやりたいと言い出しました。杏子は複雑な年頃のユキコのことを慮り、哲夫を帰そうとしますが、彼は動こうとしません。結局、ユキコを寝かしつけた後、哲夫と杏子は情事に及びます。翌朝、杏子が部屋を出ると、部屋の前には、ユキコのヘアピンが落ちていました。ユキコに自分たちのことを知られたのかもしれないと、動揺する杏子。しかし哲夫のほうは平然としていました。

間もなく、杏子は店へと出勤。ユキコも小学校へと登校しますが、哲夫はそのまま、家に残って仕事を続けました。その日の午後、杏子は警察から電話を受けて驚きます。なんと、哲夫が芳村家の階段から転落し、死亡したというのです。杏子は、母親であるにもかかわらず、咄嗟にユキコのことを疑ってしまいました。哲夫が死亡したと思われる時刻、ユキコはすでに下校し、家に帰っていた可能性があるのです……。

 

というわけで、物語の焦点は「哲夫の死は事故なのか、あるいは他殺なのか」に絞られていきます。そして他殺だとした場合、犯人は誰なのか? 動機がありそうなのはユキコですが、そう思っているのは母の杏子だけですし、それどころか、その動機が間違いなければ、自分にも大きな責任があることになり……。母親であるとともにひとりの女性でもある杏子の複雑な心情を、浜木綿子さんが見事に表現されていました。

そして、本作のもうひとりの主人公といえるユキコを演じたのが子役時代の仙道敦子さんです。整った顔立ちには、すでに現在(50歳!)の仙道さんの面影が、はっきりとあります。撮影当時、仙道さんは実際に小学6年生でしたが、年齢よりも少し大人っぽい雰囲気を醸し出しており、今回の役柄にはピッタリなイメージだったと思います。本作の前年、テレビ朝日の『判決-生きる』(81年)にレギュラー出演した仙道さんは、その演技力を認められ、1982年には『鬼龍院花子の生涯』(6月公開)、『大日本帝国』(8月公開)という東映の大作2本に立て続けに出演。まさに、ブレイク前夜でした。結婚後、90年代の中盤からは芸能活動をほぼ休止されていましたが、2018年に本格復帰。NHK朝の連続テレビ小説『なつぞら』(19年)への出演は、記憶に新しいところでしょう。

キャストでもうひとり、触れておきたいのが君枝役の乙羽信子さんです。君枝がお手伝いとして働いている芳村家で発生した事件(事故?)なので、当然ながら、君枝もキーパーソンのひとりです。彼女が事件について何を知っているのか……は本編をご覧いただくとして、当時の乙羽さんといえば、星野知子さん主演でスペシャルドラマが計8作にわたって放送された『サザエさん』(81~85年)で、フネ役を演じていました。そして、驚異的な視聴率を獲得したNHK朝の連続テレビ小説『おしん』(83年)では、主人公・おしんの中年~老年期を担当。還暦を前に、女優としてノリにノッていた時期と言えるでしょう。

タイトルの『不安な階段』とはもちろん、哲夫が死亡する原因となった、芳村家の階段のこと。この階段、もともと手すりがなく、見るからに危険な作りになっていますが、なぜそんな階段なのかは、劇中で説明が加えられています。とはいえ、それにしても、もっと早く(ユキコが幼いうちに)手すりをつけておくべきだったのではないかと思ってしまいますが、そういうツッコミは野暮というものでしょう。なお、この点が気にかかる方はきっと、結末についても若干「?」となりそうですが……。

また杏子が経営するブティックとして撮影に使用されているのは、クレジットによれば「ミレーヌ友田」の直営店舗のようです。「ミレーヌ友田」は70年代に創業し、80年代にパーティードレスやフォーマルドレスの分野で一時代を築いたブランドでした。

 

それでは、また次回へ。なお、4月の「違いのわかるサスペンス劇場」では本作のほか、1980年の『土曜ワイド劇場』より『京舞妓殺人事件』(監督:牧口雄二/脚本:大和屋竺/出演:長門裕之ほか/東映チャンネル初放送)、1993年の『サスペンス・明日の13章』より『変身 もう一人の私』(監督:黒沢直輔/脚本:信本敬子/出演:伊藤かずえ、蟹江敬三、石濱朗ほか)、1988年の『京都サスペンス』より『マルゴォの杯』(監督:山下耕作/脚本:橋本綾/出演:岩下志麻、奈良岡朋子、石橋蓮司ほか)も放送されます。これらの作品群もぜひ、ご堪能ください!

 

文/伊東叶多

 

<放送日時>

『不安な階段』

4月4日(土)13:00~14:00

4月11日(土)14:00~14:50

4月19日(日)15:00~16:00

 

『京舞妓殺人事件』

4月4日(土)14:00~15:50

4月18日(土)14:00~15:50

4月25日(土)13:00~15:00

 

『変身 もう一人の私』

4月5日(日)15:00~16:00

4月18日(土)13:00~14:00

 

『マルゴォの杯』

4月11日(土)13:00~14:00

4月25日(土)15:00~16:00

2020年3月17日 | カテゴリー: その他
かめぽん

チューもく!! 日活出身なのに時代劇スター。いまも顔力凄いです。 高橋英樹

先月は我がアイドル秀樹を取り上げ、今月は時代劇の英樹。どんだけHIDEKIが好きなんだなかめぽんです。

2月から放映されております池波正太郎先生原作の「編笠十兵衛」。原作もドラマも大好きな作品。若くて美しい英樹さまが主人公の月森十兵衛、その上司の中根正冬を片岡知恵蔵さんが演じた。二人の濃い顔対決も見所だが、本作は脇を固める役者さんがこれまたかめぽん好み。十兵衛を執拗に追いかける男、舟津弥九郎役は成田三樹夫さん。奥田孫太夫の大友柳太朗さんや俵星玄蕃の長門勇さん、小林平八の露口茂さん、柳沢吉保の岡田英次さんもツボ。吉良上野介は伊藤雄之助さんだし、忠臣蔵に絡めての幕府の思惑、世論の動向など、もしかしてこんなことがあったかも…と思うようなリアルなストリーが楽しめる。
女優陣も十兵衛の妻静江役の藤浩子さんや、瑤泉院の宮園純子さん、十兵衛の密偵千弥役の中島ゆたかさんの静かな中に燃える情念がたまらない。千弥は原作でも好きな役なので、ぜひ注目していただきたい。
忠臣蔵大好きかめぽんオススメの1作。

202003

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いま、世の中は新型肺炎の影響で様々なイベントが中止され、景気も気分も停滞している。そんなときに少しでも気分をあげる作品を、おうちで観るのはいかがだろう。TVの前でひととき、非現実な世界に没頭していただきたい。
「人生が豊かになる食の映画特集」は観ているだけでお腹が空く作品2本を放映。
子供たちには「映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』公開記念【プリキュア映画カーニバル!2020春」や「仮面ライダービルド スペシャル」を。
スカッとする時代劇の「オールスター清水の次郎長スペシャル」や「一挙放送!侠道」もオススメ。
おうちで家族揃って過ごす、そんな春。
手洗いを十分して、よく寝て、よく食べて。
素敵な作品をたくさん観て、たくさん笑って、泣いて。
SARSにMERS、新型インフル等、いままでも人々の英知で乗り越えてきました。
コロナウィルスも克服できると信じてます。
みなさま、くれぐれもご自愛ください。

今月もわくわくな東映チャンネルをお見逃しなく〜

2020年3月2日 | カテゴリー: かめぽん
その他

チューもく!! 東映テレビドラマLEGACY                第13回『ステレオ殺人事件』

おかげさまで、今回より「東映テレビドラマLEGACY」も2年目に入りました。相変わらず、細々と、ではありますが、好きな「東映テレビドラマ」について語れる喜びを噛みしめつつ、執筆を続けております。今月は1982年の『春の傑作推理劇場』より、『ステレオ殺人事件』をご紹介します。

『春の傑作推理劇場』は、1980年と1981年の夏期に集中放送された『傑作推理劇場』の好評を受け、1982年の1月末から4月中旬にかけて、テレビ朝日の毎週木曜夜9時枠で放送されました。この枠はテレビ朝日を代表するドラマ枠のひとつで、1985年の秋からは、水曜夜10時から移動してきた『特捜最前線』を放送。90年代には『七人の女弁護士』シリーズや、『法医学教室の事件ファイル』シリーズなどが人気を博しました。そして近年ではなんといっても『ドクターX~外科医・大門未知子~』シリーズが印象的です。

『春の傑作推理劇場』全10エピソードの中で、東映が製作を手がけたのは『ラスト・チャンス』(2月に放送済み)、『ステレオ殺人事件』、『妻よ安らかに眠れ』、『不安な階段』の4本。このほか、松竹作品『黒い館の女』『嫉妬』はいずれも、松坂慶子さんが主演でした。特に『嫉妬』は前・後編という破格の待遇。『黒い館の女』は深作欣二監督、『嫉妬』前・後編は降旗康男監督と、スタッフ陣の豪華さも目を引きます。

『ステレオ殺人事件』はシリーズの中で3話目として、1982年2月11日に放送されました。脚本は、東映京都撮影所の助監督を経て、シナリオライターとなった掛札昌裕さん。東映ファンは、石井輝男監督や鈴木則文監督の諸作の脚本家として、よくご存知でしょう。監督は小山幹夫さん。60年代後半から平成初期まで、さまざまなジャンルのテレビドラマを手がけられました。代表作には『プレイガール』(69~74年)や、土曜ワイド劇場『三毛猫ホームズ』シリーズ(79~84年/2作目から最終作までを担当)、『HOTEL』シリーズ(90~98年/95年の第4シーズンまでを担当)などがあります。

さて、この『ステレオ殺人事件』ですが、原作は森村誠一先生の短編で、1972年発行の『殺意の逆流』を皮切りに、他のさまざまな短編集にも収められています。タイトルから連想するのは、いわゆる「騒音殺人」の類ではないでしょうか。しかし、その種の事件の最初の例として知られる「ピアノ騒音殺人事件」が発生したのは、1974年のことでした(この事件で死刑判決を宣告された人物は2019年現在、90歳を超えていますが、未だ死刑は執行されていないそうです)。ピアノ事件の後、1976年や1981年には、まさにステレオの音量が原因となった殺人事件が発生していますが、いずれにせよ、『ステレオ殺人事件』が書かれたのは、それらの事件よりも前だったことになります。

それゆえ、というのも妙な表現ですが、『ステレオ殺人事件』で起こる“殺人”の直接の動機は「騒音」ではありませんでした。なので、「騒音の話かな?」と思って本作を観ると展開に驚かれるかもしれません。

 

郊外の新興団地で、会社員の夫・勇次(山本紀彦)とともに暮らす主婦・吉崎勢津子(秋吉久美子)は、隣に住む片野家から聞こえてくる大音量の音楽に悩まされていました。昼間は趣味の鎌倉彫りに没頭したいのに、とてもそれどころではありません。勢津子はもう、何度も片野家のドアを叩き、夫人の郁子(結城しのぶ)に対して直接、苦情を言っていましたが、郁子は「自分の好きな音楽をかけて何がいけないの?」と、悪びれる様子すらありませんでした。音楽がかかるのは、必ず日中だけだったため、帰宅した勇次にそのことを話しても「ステレオくらい我慢しろ」と、つれない返事。勢津子は「引っ越したい」とまで考えるようになっていたのですが、それを言い出すと勇次は分かりやすく不機嫌になるのでした。たまらず近所の交番で、巡査(河合絃司)に訴えてみた勢津子でしたが、やはり、真剣に受け止めてもらうことはできず……。勢津子はもはやノイローゼ寸前まで追い込まれていました。

そんな勢津子に魔が差したのか、彼女はある日、万引きをしてしまいます。店を出たところで、警備員(丸岡奨詞)に呼び止められ、店へ連れ戻される勢津子。当然ながら、警察へ通報されるところでしたが、もうひとりの警備員・戸室(峰岸徹)が、たまたま同じ団地で暮らしていて顔見知りだったため、彼女の罪は今回に限り、不問ということになりました。勢津子は、戸室に深く感謝します。

しかし、彼女を悩ませる騒音が止むことはありませんでした。このままでは、勢津子の精神が崩壊するのは時間の問題です。でもそんなとき、あるきっかけから、勢津子は郁子の秘密を握ることに成功しました。そう、郁子が日中、ステレオを使うことには、ある理由があったのです。そこから勢津子の「逆襲」が始まりましたが、その「逆襲」は、やがて予想もつかない事態へと発展していき……。

 

先月、ご紹介した『死ぬより辛い』も、主演の秋野暢子さんの鬼気迫る演技が見どころでしたが、この『ステレオ殺人事件』も、秋吉久美子さんがさまざまな表情を見せてくれています。極度のストレスから万引きへと至ってしまう際の虚ろな表情、そして「逆襲」に転じたときの表情などは、特にポイントだと言えるでしょう。

劇中、何度もステレオから流れる曲は、スウェーデンのポップ・グループで、世界的な人気を博したABBAの『On And On And On』(劇中の台詞では『On And On』)。エンディングでもこの曲を使っているのが、なかなか面白い演出でした。ちなみに原作では、フランスのムードオーケストラ音楽ということになっていますが、原作の発表から約10年が経過していることや、テレビドラマとしての表現を考えると、この改変はうまくハマっていたと言えるでしょう。

やがて発生する「ステレオ殺人事件」。明確な「動機」が存在することから、容疑者となってしまう勢津子。真犯人は誰なのか、そして事件が起こるに至った背景とは? よく練られた設定と構成で、最後まで目が離せない作品となっています。一つだけ付け加えると、キャストに叶和貴子さんの名前がありますが、ストーリー紹介のところには出てきていません。1982年の叶さんといえば、お正月に放送された土曜ワイド劇場『江戸川乱歩の美女シリーズ 天国と地獄の美女』でヒロインを演じ、3月からは『宇宙刑事ギャバン』にレギュラー出演と、まさにブレイク真っ只中。そんな時期(2月)の放送とは思えないほど、意外なタイミングで、意外な役柄を演じているので、ぜひご注目ください。他にも北村総一朗さん、横山道代さん、三谷昇さんと、個性派のキャスト陣が顔を揃えています。

 

それでは、また次回へ。なお、3月の「違いのわかるサスペンス劇場」では本作のほか、同じく1982年の『春の傑作推理劇場』より『妻よ安らかに眠れ』(出演:愛川欽也、畑中葉子ほか/東映チャンネル初放送)、1993年の『サスペンス・明日の13章』より『小さな王国』(監督:吉川一義/出演:岩下志麻、草刈正雄、石立鉄男ほか)、1988年の『乱歩賞作家サスペンス』より『罠の中の七面鳥』(監督:崔洋一/出演:浅野ゆう子、古尾谷雅人、室井滋、相楽晴子ほか)も放送されます。これらの作品群もぜひ、ご堪能ください!

文/伊東叶多

 

<放送日時>

『ステレオ殺人事件』

3月7日(土)13:00~14:00

3月11日(水)13:00~14:00

3月14日(土)14:00~15:00

3月28日(土)14:00~14:50

 

『妻よ安らかに眠れ』

3月11日(水)14:00~15:00

3月16日(月)13:00~14:00

3月21日(土)14:00~15:00

3月28日(土)13:00~14:00

 

『小さな王国』

3月7日(土)14:00~15:00

3月14日(土)13:00~14:00

 

『罠の中の七面鳥』

3月16日(月)14:00~15:00

3月21日(土)13:00~14:00

2020年2月25日 | カテゴリー: その他
かめぽん

チューもく!! 永遠のアイドル、青い空が飛び切り似合ったスーパースター 西城秀樹

ちびまる子ちゃんのお姉ちゃんと同世代のかめぽん。ええ、御三家世代です。かめぽんはまるちゃんのお姉ちゃんと同じく、秀樹派。ヒデキ、感激ーを密かにつぶやく秀樹大好き少女でした。

西城秀樹さんが亡くなってはや2年になろうとしている。音楽関係のライターの友人が、亡くなってから秀樹の歌のすばらしさを実感したとしみじみ言っていた。歌唱力もそうなのだが、彼の声がとてもいいのだ。情熱の嵐、ヤングマン、ちぎれた愛、薔薇の鎖、傷だらけのローラ、ギャランドゥそしてブルースカイブルー。秀樹の歌はたくさん、たくさん覚えている。熱心なファンじゃなかったけど、秀樹はわたしの子供の頃のアイドルナンバー1。だから、その人が突然亡くなってしまい、ショックだった。マイケル・ジャクソンが亡くなったときよりも、秀樹の死が衝撃だった。闘病生活でご苦労されていた姿も目に焼き付いている。それでも、秀樹がステージに立っていたので、安心していた。いつか、秀樹のステージを見に行こうと連れ合いと話してもいた。後悔先に立たず、逢いたい人には逢いに行き、観たいものは観ておいた方がよいと思う今日この頃。一期一会という言葉を心に刻もうと思う(今更だけど…)
今月、東映チャンネルで放映される「ザ・ヒットマン 血はバラの匂い」は芸能生活20周年を記念した作品。アイドル時代よりも一層渋くなった大人の秀樹に出会えるぞ。アクションも色っぽいシーンも満載。

202002

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
今月の特集のトップは「GReeeeN」映画プロジェクト スペシャル。話題の(というか、注目の)横浜流星さん、清原果耶さんの共演作「愛唄 -約束のナクヒト-」をTV初放映。「愛唄 -約束のナクヒト-」にも流星さん出てますよ。
「デジモンアドベンチャー THE MOVIE!」は会社の後輩にお勧めしなきゃ。デジモン大好きな方には、新作映画公開前に気持ちが盛り上がる特集。デジモン知らない方も、映画版を一挙放映なので、デジモンワールドを味わえる。
かめぽん個人的には「新幹線大爆破 4Kリマスター版」と「長靴をはいた猫」の4Kリマスター版2本は録画案件。
アニメ、特撮、時代劇、任侠映画まで幅広いラインナップで、今月もわくわくしていただきたい。

遅ればせながら、オリンピックイヤーの2020年も東映チャンネルをよろしくお願いいたします。

2020年2月1日 | カテゴリー: かめぽん
その他

チューもく!! 東映テレビドラマLEGACY 第12回『死ぬより辛い』

おかげさまで、今回をもって「東映テレビドラマLEGACY」も1周年を迎えました。どれだけいるか分からない読者のみなさん、ありがとうございます。今回も、先月に続いて『傑作推理劇場』より、1981年作品『死ぬより辛い』をご紹介します。『傑作推理劇場』の詳細については、当コラムの第8回をご参照ください。

さて、この『死ぬより辛い』ですが、原作は「ミステリーの女王」と呼ばれ、惜しくも2016年に世を去った夏樹静子先生です。代表作『Wの悲劇』や『弁護士 朝吹里矢子』シリーズ、『検事 霞夕子』シリーズなどは映像化も度々なされているので、知らないという方のほうが少ないでしょう。1986年、1987年、1990年には関西テレビで『夏樹静子サスペンス』も放送。本作と同じ原作が『死ぬよりつらい』として、1987年に田中美佐子さんの主演で再映像化されました。

『傑作推理劇場』版の『死ぬより辛い』で、脚本を手がけたのは池田悦子さん。『悪魔の花嫁』などの作品で、マンガ原作者としての活躍のほうが知られていますが、もともとは脚本家で、『キイハンター』(68~73年)や『ザ・ガードマン』(65~71年)などの人気ドラマに参加されていました。70年代後半からは、ほぼ完全にマンガ原作者の仕事にシフトしたため、1981年の本作への脚本家としての参加は、かなりのレアケースだったと言えるでしょう。『キイハンター』や、その流れを汲む『バーディ大作戦』(74~75年)でもコンビを組んだことがある、佐藤肇監督の作品だったために、執筆が実現したのかもしれません。

※『キイハンター』『バーディ大作戦』ともに、東映チャンネルで好評放送中です!

その佐藤肇監督は、本作の当時は『特捜最前線』(77~87年)に参加……と言いたいところですが、初年度にはメイン監督と言っても差し支えない活躍をしていたものの、3年目くらいからは本数が減り、結果的には1981年・春をもって番組を離れました。『特捜』においては、脚本家の大原清秀さんとの名コンビぶりが印象的で、「射殺魔・1000万の笑顔を砕け!」(第107話)や「ああ三河島・幻の鯉のぼり!」(第163話)など、ファンに人気の高いエピソードをいくつも手がけています。『傑作推理劇場』には、1980年の『魔少年』に続いての登板。『魔少年』については、すでに当コラムの第8回で詳述していますが、『傑作推理劇場』を代表する1本でした。そして『死ぬより辛い』も、一度観たら忘れられない、インパクト絶大な作品となっています――。

 

主婦の君子(秋野暢子)は、「昭栄鉄工」の工場で働く村上浩一(河原崎建三)と、職場恋愛を経て結婚しました。君子は結婚後に退職し、現在は生後4ヶ月の長女を含め、一家は団地で暮らしていました。少々手狭な団地ではありましたが、君子はじゅうぶん、幸せを感じていました。いずれは団地を出て、マイホームを手に入れられれば……。そんな夢を持てるだけでも、君子は満足だったのです。

しかし、そんな彼女の人生は、思いがけない「事故」によって急変してしまいます。ある日、君子は、長女のあゆみを寝かしつけて、そのまま商店街へと買い物に出かけました。夏の暑い時期だったため、窓は開けっ放しにしていました。そうしないと、あゆみが寝苦しくなると思ったからです。

ところが、天気が急変。雨だけでなく、強い風も吹いていたため、君子は急いで帰宅しました。幸い、あゆみはまだ目覚めておらず、君子はそのまま、夕食の準備に入りました。でも、あゆみはいつもと違い、なかなか起きません。気になった君子が部屋へ様子を見に行くと……なんと、あゆみの顔の上に、ベランダから風で飛んできたビニール袋が運悪くかかってしまい、あゆみは窒息していたのです。もし、帰宅したとき、すぐにこの異変に気づいていれば……! 時すでに遅く、君子がいくらあゆみを揺さぶっても、もう二度と、あゆみは目を覚ましませんでした。

やがて、浩一が帰宅。しかし君子には、この悲劇を夫に伝えることができませんでした。浩一のほうも酒を呑んできたらしく、すぐに就寝。絶望した君子は、このまま無理心中することも考えましたが、夫の洋服のポケットに入っていた一通の封筒が、君子に思いもよらない行動を起こさせることになるのでした。

 

冒頭の幸せそうな一家の様子から一転して、赤ん坊の窒息死という、衝撃の展開。ここで耐えられない気持ちになってしまう人も、いらっしゃるかもしれません。ちなみに筆者は、この作品を小学生時代にリアルタイムで観ていたのですが、窒息死のくだりの生々しい描写は、鮮明に記憶に残っていました。今回、このコラムを書くにあたって、ひと足早く再見させていただき、自分の記憶に(ほぼ)間違いがなかったことを確かめられましたが、同時に、こんなシーンをよくオンエアしていたなと、あらためて恐ろしくなった次第です。もちろん、いまなら、一連のシーンがどのような「トリック」で撮影されているかも分かるのでショックは少ないですが、当時のテレビ受像機のレベルを考えると、かなりの演出効果があったはず。秋野暢子さんの素晴らしい熱演もこのシーンのリアリティを高めていたと言えるでしょう。

さて、本作がすごいのは、ここからの展開です。とても優しかった夫・浩一の秘密とは? そして、そんな夫の「真実」を知った君子が実行に移したこととは……。赤ん坊のシーンでもし辛くなってしまったとしても、ぜひ最後まで、ご覧いただきたい作品です。『死ぬより辛い』というタイトルの絶妙さも、きっとお分かりいただけると思うので。

ちなみに、本作の劇伴音楽を担当したのは『キイハンター』などでおなじみ、また佐藤監督との仕事歴も長い菊池俊輔さん。劇中の「夏祭り」のシーンでは、当時すでに放送が始まっていたアニメ『ドラえもん』(79年~)の挿入歌「ドラえもん音頭」が流れるのですが、この曲も、菊池さんの作品だったりします。それにしても、この曲が流れる状況が状況なので、大山のぶ代さんの明るい歌声のミスマッチ感がハンパないです。当然ながら、これもまた見事な「演出」であり、主人公・君子の抱えた絶望感を際立たせていました。

 

それでは、また次回へ。なお、2月の「違いのわかるサスペンス劇場」では本作のほか、1982年の『春の傑作推理劇場』より『ラスト・チャンス』(出演:原田芳雄、大谷直子/東映チャンネル初放送)、1986年の『現代怪奇サスペンス』より『鏡の中の男』(監督:中島貞夫/出演:市毛良枝、前田吟)、1989年の『直木賞作家サスペンス』より『影の殺意』(監督:中原俊/出演:田中美佐子、高橋ひとみ)も放送されます。これらの作品群もぜひ、ご堪能ください!

 

文/伊東叶多

 

<放送日時>

『死ぬより辛い』

2月1日(土)13:00~14:00

2月22日(土)13:00~14:00

2月24日(月)16:00~17:00

2月29日(土)14:00~15:00

 

『ラスト・チャンス』

2月1日(土)14:00~15:00

2月8日(土)13:00~14:00

2月15日(土)14:00~15:00

2月22日(土)19:00~20:00

 

『鏡の中の男』

2月15日(土)13:00~14:00

2月22日(土)14:00~15:00

 

『影の殺意』

2月8日(土)14:00~15:00

2月29日(土)13:00~14:00

2020年1月27日 | カテゴリー: その他
その他

チューもく!! 東映テレビドラマLEGACY 第11回『暗い穴の底で』

今月の「東映テレビドラマLEGACY」は、先月に続いて『傑作推理劇場』より、1981年作品『暗い穴の底で』をご紹介します。『傑作推理劇場』の詳細については、当コラムの第8回をご参照ください。ちなみに、今月放送される『傑作推理劇場』のもう1作は、同じく1981年作品の『異人館の遺言書』。原作が和久峻三先生、主演がフランキー堺さん、春川ますみさん……と言うと、テレビドラマに詳しい人なら誰もが、『赤かぶ検事奮戦記』シリーズ(80~92年/松竹)を思い浮かべるでしょうが、全く同じ座組みであるものの、こちらはまぎれもなく東映作品です。いずれも甲乙つけがたい出来なのですが、当コラムでは敢えて『暗い穴の底で』を採り上げさせていただきます。

 

『暗い穴の底で』の原作は、芥川賞作家の菊村到先生。政治評論家で、映画化もされた『小説吉田学校』の作者としても知られる戸川猪佐武さんの弟にあたります。本作の脚本を手がけた長坂秀佳さんが、後に映画版『小説吉田学校』(83年)の脚本にも関わっているのは、奇しき縁と言えるかもしれません。

プロデューサーは高橋正樹さん&白崎英介さん(テレビ朝日)と深沢道尚さん(東映)。監督は天野利彦さんです。高橋P&深沢P、そして天野監督と長坂さんとくれば、これはもう『特捜最前線』(77~87年)ですね。もともと『傑作推理劇場』は1980年と1981年の夏期、テレビ朝日の平日22時枠に特別編成(2週間)されたドラマシリーズで、その放送期間は、水曜夜22時枠だった『特捜』が休止となっていたのですが、『暗い穴の底で』は、まさにふだんは『特捜』が放送されている水曜日(1981年8月12日)に放送されたわけです。当時、『特捜』は放送5年目に入っており、人気もすっかり定着。中でも「脚本・長坂秀佳×監督・天野利彦」によるエピソードは、どれも高く評価されていました。『暗い穴の底で』に比較的、近い時期で言えば、放送200回記念の『ローマ→パリ縦断捜査!』前後編(1981年3月放送)が、長坂×天野コンビの作品。この名コンビを、高橋・深沢の両プロデューサーが、敢えて別作品で組ませたのが『暗い穴の底で』だったのです。

「大日本工業」で、将来の重役候補と目される若きエリート社員・宇佐見圭介(近藤正臣)は、あるトラウマを抱えていました。小学生のころ、彼は夏休みになると、叔母夫婦の家によく遊びに行っていました。それは、マリ子という年下の、可愛らしい女の子と会えるからでした。

あるとき、圭介はマリ子と一緒に、好奇心から古井戸へと入りましたが、自分の中から不意に湧き起こった性衝動に戸惑い、マリ子を置き去りにして、その古井戸から出て行ってしまったのです。そして翌日、再び古井戸へ行ってみると、なんと古井戸は土砂で埋まっていました。

いったい、マリ子はどうなってしまったのか。もしかしたら、マリ子が入っていたことが気づかれないまま古井戸は土砂で埋められ、そのままマリ子は死んでしまったのかもしれない――。怖くなって、それを確かめることもできないまま大人になった圭介は極度の「閉所恐怖症」になっていました。

そして、よりによって彼が直面している仕事は、超高層ビル専用の高速エレベーターの開発でした。このプロジェクトの責任者である彼は、当然ながらエレベーターの性能について顧客に説明する役目を担うのですが、深いトラウマを抱えた彼はエレベーターに乗ることができないのです。同僚の中には、圭介の「閉所恐怖症」に気づいている者もいました。このままでは、彼は出世のチャンスを逃してしまいます。

そこで圭介は「高石クリニック」という精神科の病院に通い始めました。やがて彼は、女医の高石美沙子(山口果林)と交際するようになります。美沙子は公私ともに圭介に寄り添い、彼のトラウマをなんとか取り除こうとしていました。

ところが、ある朝、新聞記事を読んだ圭介は驚愕します。「あの」古井戸から、白骨死体が発見されたというのです。死体は20年前に埋められたマリ子に違いないと思った圭介。美沙子はそんな圭介に対し、一種のショック療法として、古井戸へ行ってみることを勧めました。戸惑いながらも、幼き日の思い出の場所を訪れた圭介がそこで見たのは、当時の面影を残しつつ大人の女性へと成長した、マリ子の姿。そう、マリ子は生きていたのです。20年の時を経て、思いがけない再会を果たした圭介とマリ子は……。

……というのが、本作の前半のあらすじです。この後、圭介は20年前に古井戸とその周辺で起こった出来事の真相へと近づいていくことになりますが、それはあまりにも意外な顛末でした。『傑作推理劇場』の他の作品群と同じく、2時間ドラマではなく1時間ドラマだからこそ味わえる、スピード感のあるラストへの「畳みかけ」が見事です。

出演は近藤正臣さん、山口果林さんのほか、赤座美代子さん、天田俊明さん、根岸明美さん、谷村昌彦さん、井上昭文さんなど。谷村さんは、本作の放送の約2ヶ月後から『Gメン’75』にレギュラー入り。井上さんも本作の翌年から『西部警察PART-Ⅱ』にレギュラー出演しました。なお、脚本では主人公が勤める会社の社長が登場しており、伊豆肇さんがキャスティングされていましたが、完成作品では当該シーンがカットされているため、実際に撮影(出演)されたかどうかは不明です。

 

それでは、また次回へ。なお、1月の「違いのわかるサスペンス劇場」では、本作と『異人館の遺言書』のほか、『土曜ワイド劇場』の1979年作品『渓流釣り殺人事件~殺意の三面峡谷~』(監督:工藤栄一/出演:緒形拳、池上季実子、夏樹陽子)、1984年作品『授業参観の女』(監督:野田幸男/出演:緒形拳、萬田久子、伊東四朗)、そして当コラムの第7回でご紹介した『火曜サスペンス劇場』の1984年作品『観覧車は見ていた』(監督:鷹森立一/出演:市毛良枝、丹波哲郎)も放送されます。これらの作品群もぜひ、ご堪能ください!

 

文/伊東叶多

 

<放送日時>

『暗い穴の底で』

1月4日(土)19:00~20:00

1月11日(土)14:00~15:00

1月25日(土)11:00~12:00

 

『異人館の遺言書』

1月3日(金)19:00~20:00

1月11日(土)13:00~14:00

1月25日(土)12:00~13:00

 

『渓流釣り殺人事件~殺意の三面峡谷~』

1月4日(土)11:00~13:00

1月18日(土)13:00~14:50

 

『授業参観の女』

1月4日(土)13:00~14:50

1月7日(火)22:00~24:00

1月18日(土)11:00~13:00

 

『観覧車は見ていた』

1月8日(水)22:00~24:00

1月11日(土)11:00~12:50

1月25日(土)13:00~14:50

2019年12月24日 | カテゴリー: その他
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