かめぽん

チューもく!! ひと味違う金田一耕助を味わう「没後40年 横溝正史特集」

横溝正史ブームが起きたのはかめぽんが多感な頃。
映画の金田一耕助@石坂浩二さんも素敵だったけど、ドはまりしたのはTV版の古谷一行さんだった。
友達と競って金田一耕助ものの文庫本を読んだっけ。
当時描いたイラストにも金田一さん、ありましたよ。
そんなかめぽんが東映チャンネルの特集を知る前から、急に横溝先生の金田一ものが読みたくなって図書館で借り始めました。
昔買った本は実家とともになくなってしまったのだけど、絶版になった作品も多かったから持ってくればよかったなあ。
久しぶりに読んだ金田一シリーズ、なんか大人になって読むとまた新鮮。
仮面舞踏会はすっかり内容を忘れていたのだけど、後半のキーとなる場面から記憶が鮮やかによみがえってきて、面白い体験をしました。
記憶の中に印象的な場面は残っているのね。
さて、東映チャンネルの「没後40年 横溝正史特集」ひと味違います。
オーソドックスな金田一像は西田敏行さん演じる「悪魔が来りて笛を吹く」が唯一。
知恵蔵さんが演じた「三つ首塔」(原作がなかなかなまめかしくて子供にはドキドキした)と「獄門島 総集篇」は、ソフト帽の粋な金田一耕助。
健さんの金田一もダンディで内容も気になる「悪魔の手毬唄」
そして横溝先生、時代小説もお書きになっていたのだけど(人形佐七とか)、その中から「髑髏検校」。
演じるのは天草四郎がぴったりな田村正和さん。
美しいヴァンパイア役が楽しみ。

202112

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、残すところあとわずか。
かめぽんも新年用のお仕事でバタバタと過ごしておりました。
師走は慌ただしいけど、そんな時こそ足を止めてのんびり映画でも見ましょう。
スーパーヒーローにトラック野郎、千葉真一さん特集に時代劇、ミステリーまで盛りだくさんですよ。
「東映創立70周年記念 いま観ておきたい絶対名作30 Vol.2」ではバトル・ロワイヤル、柳生一族の陰謀、鬼龍院花子の生涯など盛りだくさん。
キン肉マンで笑ってもいいし、柳生武芸帳で息をのむような殺陣を堪能しても。

今月もわくわくな東映チャンネルをお楽しみに。
そして、来年も東映チャンネルをよろしくお願いいたします。

2021年12月13日 | カテゴリー: かめぽん
その他

チューもく!! 東映テレビドラマLEGACY第34回(特別編)『Gメン’75』4KネガスキャンHDリマスターで放送スタート!

今月の「東映テレビドラマLEGACY」は、通常回と趣きを変え、いよいよ放送がスタートする人気ドラマ『Gメン’75』(12/23より、毎週木曜日15:00~17:00ほか/毎週2話ずつ放送)をご紹介します。

 

『Gメン’75』は、そのタイトル通り、1975年=昭和50年に放送が開始されました。当時、TBSの土曜夜9時枠では、1968年より『キイハンター』が5年、それに続いて『アイフル大作戦』『バーディー大作戦』が1年ずつ、放送されていました。これらの3作品に共通するのは、東映プロデューサーを「近藤照男」さんが務めていたことや、メインキャストに「丹波哲郎」さんが名を連ねていたことなどです。『キイハンター』は、当初の2年間はモノクロ放送でしたが、3年目よりカラー放送。惜しくも2021年に亡くなられた千葉真一さんが見せる超人的なアクションや、多彩なレギュラー陣のチームワークの良さ、そして同時代の他のテレビドラマをはるかに凌駕するスケール感、本格サスペンスから社会派ドラマ、ホラー、コメディなど毎回のようにアプローチを変えていく題材の豊富さなどが視聴者の心をつかみ、昭和40年代を代表するヒット作となりました。近藤照男プロデューサーは、一連の作品群を製作するにあたり、ブレーンとして深作欣二、佐藤純彌の両監督を招聘。3作品、計7年間にわたって続いた「TBS土曜夜9時アクションドラマ」は、8年目に入るところで大幅に方針を転換しました。『アイフル大作戦』『バーディー大作戦』と続いた「探偵もの」から、「ハードボイルド」を前面に押し出した「刑事ドラマ」に取り組むことにしたのです。基本設定は脚本家の高久進さんがまとめ、そのままメインライターを担当。キャストは『バーディー』から続投の丹波哲郎さん、倉田保昭さん、岡本富士太さん、藤木悠さんに加え、原田大二郎さん、藤田美保子さん、夏木陽介さんの3人が参入しました。7人のレギュラーが滑走路を並んで歩くオープニング映像は、本作のイメージを決定づけた素晴らしい演出で、いまだにこれを超えるインパクトを持ったタイトルバックは存在しないと言っても、過言ではないでしょう。本作は結果的に、7年間・全355話というロングランを達成。昭和50年代を代表するヒット作となります。平成、令和とは異なり、昭和の刑事ドラマは基本的に中断することがなく、また特番編成なども少なかったため、毎週オンエアがあり、年間50本以上が製作されることが当たり前でした(それゆえ「映画化」されることもなかったのですが……)。幾多の作品が生まれては消えていった中で、昭和40年代以降にスタートした刑事ドラマでは、『Gメン’75』は『太陽にほえろ!』『特捜最前線』に続く長寿番組として、その名を歴史に残しています。

 

記念すべき第1話「エアポート捜査線」では、麻薬の密輸事件をめぐって、捜査一課、捜査三課、捜査四課、外事課の刑事たちが活躍。後に黒木警視(丹波哲郎)が、この事件の捜査に関わった者たちを一堂に集め、「特別潜入捜査班」を編成しました。この「特別潜入捜査班」こそが、いわゆる“Gメン”なのです。

驚くべきことに、『Gメン’75』という作品が目指す世界観は、この第1話で、ほぼ確立されていました。その後、初期はわずかに『キイハンター』的なテイストが残るエピソードも存在したものの、第1話で示した方向性が、『Gメン’75』の基調となっていきます。その意味で、12月放送分のエピソードでもう1本、確実にチェックしておくべきは第4話「殺し屋刑事」でしょう。放送3年目からレギュラーとなり、丹波哲郎さんとともに『Gメン’75』を代表する顔となっていく若林豪さんがゲスト出演した回で、第1話と並んで、初期『Gメン’75』の傑作となっています。

 

初期『Gメン’75』の最重要キャラクターといえば、原田大二郎さんが演じた関屋警部補と、藤田美保子さんが演じた響圭子刑事でしょう。Gメンの「行動隊長」として、さまざまな困難に立ち向かっていく関屋警部補は、原田さんの当たり役。第33話で殉職という異例の早期降板となったのが残念でしたが、「初期メン」に関屋がいなかったら、おそらく『Gメン’75』は良いスタートダッシュをきれなかったのではないでしょうか。12月の「シネマ☆チョップ!」ならびに「ピンスポ!」では原田さんが登場。関屋警部補として生きた日々のことを、熱っぽく語っていただきました。本編と合わせ、こちらもご視聴いただければと思います。そして響圭子は、初代「女性Gメン」であるだけでなく、日本の刑事ドラマにおいて、初めて主役級のポジションを得た「女刑事」です。この設定は、1975年が「国際婦人年」だったことと無関係ではないでしょう。また一方で、『キイハンター』では野際陽子さん、『アイフル大作戦』では小川真由美さんと、『Gメン’75』の源流となる作品群で女優が存在感を示していたことも、影響していたと考えられます。

 

『Gメン’75』について語り始めるとキリがないですし、その一方で、作品には、ご覧になった人の数だけ「捉え方」があると思いますので、今回はここまでとしておきます。東映チャンネルでは、中断期間を挟みつつも、全355話を放送予定。また作品の節目に差しかかったころ、このコラムで再び、本作について触れる機会もあるでしょう。

それでは、また次回へ。

なお、12月の「違いのわかる傑作サスペンス劇場」における注目作は、チャンネル初放送となる『連鎖寄生眷属』。ひとりの老婆を助けたばかりに、幸せな家庭が崩壊していく恐怖が鮮烈に描かれます。その他の作品群も含め、ぜひご堪能ください。

 

文/伊東叶多(Light Army)

 

 

<違いのわかる傑作サスペンス劇場>

『連鎖寄生眷属』

12月11日(土)21:00~23:00

12月24日(金)11:00~12:50

 

『非行少年』

12月17日(金)13:00~15:00

 

『夕陽よ止まれ』

12月10日(金)11:00~13:00

12月27日(月)23:00~25:00

 

『沈黙は罠』

12月17日(金)11:00~13:00

 

『0計画(ゼロプラン)を阻止せよ』

12月3日(金)11:00~13:00

12月15日(水)22:30~24:20

2021年11月29日 | カテゴリー: その他
かめぽん

チューもく!! さよなら、輝けるアクションスター千葉真一

千葉真一さんの訃報には本当に驚いた。
子供の頃からアクションスターといえば彼。
何者にも負けない、そんな強くてキラキラしていた彼が病に倒れるとは信じられない思いだった。
父親が空手の師範だったので、我が家は昔からアクション大好き一家。
ブルース・リーの映画が大ヒットした頃、おもちゃのヌンチャクが流行ったが、我が家にあったのは本物。
武器になる、木に鉄の鎖のもので、よく父親がぶんぶんとブルース・リーのように振り回していたっけ。
かめぽんも持たせてもらったが、それはずっしりと重く、子供に振り回せるような代物ではなかった。←人に当たると大変。
我が家には日本刀から手裏剣、小柄、サイ(釵・沖縄の武具)、ヌンチャクなど普通にあったので(警察の免許ももちろんあります)どの家にもそういう装備は普通にあると思っていた。(←子供の頃はどの家のお父さんも普通に木や瓦を割れるもんだと思っていたし…)
ある意味プロの父親も千葉さんのアクションのキレは褒めていたし、映画もよくみていた。
今回、追悼としてたくさんの作品が放映されて嬉しい。
父への思い出とともに楽しませていただこうと思う。
今月のラインナップの中に「ゴルゴ13」があるのだが、原作者のさいとうたかを先生も9月に亡くなり、お二人への追悼作品となってしまった。
あらためて素晴らしい作品をありがとうと、お二人にお礼申し上げます。

202111

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、11月の東映チャンネルは「映画界最強の男 千葉真一特集 Vol.1」。4カ月連続特集のスタートだ。
「東映創立70周年記念 いま観ておきたい絶対名作30 Vol.1」も楽しみ。今月はかめぽん何度も推している「十三人の刺客」と「太陽の王子 ホルスの大冒険」が。
この特集を見れば、時代劇から任侠、コメディ、アニメまで東映の作品のバラエティさがよくわかる。
個人的には「映画化60周年 柳生武芸帳スペシャル 前編」もおすすめ。
近衛十四郎さんといえばかめぽんには花山大吉なんだけど、そうではないシリアスでキレッキレの立ち回りが見られるシリーズ。
ドラゴンボールに仮面ライダー、スケバン刑事も。
これから寒くなると、暖かいおうちでゆっくりと作品を楽しみたくなる。
コロナは落ち着いてきましたが、年末年始を明るい気分で過ごすためにもう少し気をつけながら、そしてエンターテインメントでストレスを発散させましょう。

今月もわくわくな東映チャンネルをお楽しみに。

2021年11月1日 | カテゴリー: かめぽん
その他

チューもく!! 東映テレビドラマLEGACY 第33回『妻の疑惑』

今月の「東映テレビドラマLEGACY」は、1986年の『火曜サスペンス劇場』作品『妻の疑惑』をご紹介します。原作は、『木枯し紋次郎』でも知られる笹沢左保先生の「夫と妻の時効」(84年)。このタイトルのほうが(原題ゆえ)当然ながら、作品の内容を端的に表しているのですが、ドラマ化にあたっては、原作にあった不倫の要素などを排したうえで、『妻の疑惑』と改題されて、主人公・雪絵の心情に、より深くスポットが当てられた印象です。放送は1986年1月7日ということで、同年の「初回」オンエア作品。1983年から順に大竹しのぶさん、小川知子さん、大原麗子さんが務めてきた『火サス』の「年間トップバッター」を、この年は浜木綿子さんが担いました。ちなみに、この前回放送にあたる1985年12月24日の『火サス』は、「全編生放送」というチャレンジで話題となった『たった独りのあなたのために』(脚本:今野勉/主演:岸本加世子)。翌週の大晦日には『火サス』の枠で、「年末時代劇スペシャル」の第1作『忠臣蔵』(2日目)が編成されていました。

 

倉本雪絵(浜木綿子)は、土地開発庁・課長を務める倉本洋平(井川比佐志)の妻。長女である花江(高松涼子)もすくすく育っており、幸せな日々を過ごしていました。ただし、倉本夫妻には本来、花江の兄にあたる長男・一郎がいました。この一郎は幼くして、不慮の事故死。雪絵の夢の中には、いまでも一郎が頻繁に出てきます。一郎への思いも含めて、花江を大切に育てていきたいと、雪絵は日々、花江に最大限の愛情を注いでいました。

そんなある日の夜、洋平が泥だらけになって帰ってきました。「同窓会」に出席するために熱海へ出かけていたはずの洋平でしたが、明らかに動揺しており、雪絵は「夫に何かがあった」と直感します。そして翌日、雪絵はニュースで、伊豆で「九条小太郎」という小学生が行方不明になったことを知ります。熱海と伊豆……もしかしたら夫は、この事件に関与したのではないのか? しかも夫は、雪絵に相談もなく、熱海に行くときにも使った車を売ってしまいました。「妻の疑惑」は、いよいよ募るばかりです。

静岡県警の島田刑事(速水亮)は、捜査を進める中で、江藤(深江章喜)という中年男性が、怪しい車を目撃していたことを突き止めました。江藤の証言で、その車の色が白だったこと、またナンバーの一部も記憶していたため、島田は条件に合う車の「アリバイ」を調査していきます。島田刑事が洋平の車に辿り着くのは、時間の問題でした。

洋平が不在中に、倉本邸へやってきた島田刑事は、雪絵から洋平が「熱海」へ行っていたこと、そして「車を突然売った」ことを聞き、手応えをつかみました。状況から言って、洋平が事件に絡んでいる可能性は、どう考えても高いのです。雪絵は、帰宅した洋平を問いつめますが、洋平は黙して語りません。ところが、洋平の友人・高畠(小林勝彦)の証言で、「熱海で同窓会があった」ことも、ウソだったと判明しました。いったい、洋平は妻にウソをついて、どこへ行っていたのでしょうか。また、洋平は小学生・小太郎くんの行方不明事件に関与しているのでしょうか。すべては、小太郎くんが発見されれば判明するのでしょうが、依然として、小太郎くんの消息は不明でした……。

 

さまざまな謎を孕みながら、静かに、しかし時に大胆に展開されていくストーリー。意図的に、あらすじからは省きましたが、小太郎の母である昌子(宮下順子)や、洋平とは癒着関係にある大手建設会社の社長・野沢剛造(川地民夫)といった人物が、物語に大きく絡んできます。夫に対して疑惑を抱く妻もまた、過去に息子を事故で失っていたという設定もポイント。後半では、花江が誘拐されるという事件まで発生し、最後の最後まで、目が離せないドラマとなっています。花江役の高松涼子さん(子役)は当時、NHK大河ドラマ『いのち』(86年)にも出演し、後には小林綾子さんや岸本加世子さんが引き継いでいく「岩田征子」の幼年期を演じていました。

 

それでは、また次回へ。11月の「違いのわかる傑作サスペンス劇場」では本作のほか、当コラムの第4回で採り上げた『女からの眺め』(脚本:早坂暁/出演:岡田茉莉子、樹木希林、三ツ矢歌子、加藤治子ほか)、同じく第16回で採り上げた『運命の旅路』(出演:丘みつ子、高峰三枝子ほか)、1981年の『土曜ワイド劇場』より『死刑執行五分前』(出演:若山富三郎、中村玉緒、高岡健二ほか)、1983年の『土曜ワイド劇場』より『断線』(脚本:橋本綾/出演:松田優作、風吹ジュン、辺見マリほか)が放送されます。これらの作品群もぜひ、ご堪能ください。さらに12月からはいよいよ、東映テレビドラマ史を代表する「あの名作」も放送スタート予定です!!!

 

文/伊東叶多(Light Army)

 

 

<放送日時>

『妻の疑惑』

11月2日(火)11:00~13:00

11月30日(火)20:00~22:00

 

『女からの眺め』

11月24日(水)11:00~13:00

11月30日(火)11:00~13:00

 

『運命の旅路』

11月25日(木)11:00~13:00

 

『死刑執行五分前』

11月2日(火)13:00~15:00

11月23日(火)11:00~13:00

 

『断線』

11月12日(金)11:00~13:00

2021年10月25日 | カテゴリー: その他
その他

チューもく!! 東映テレビドラマLEGACY 第32回『断罪』

今月の「東映テレビドラマLEGACY」は、1985年の『火曜サスペンス劇場』作品『断罪』をご紹介します。原作は江戸川乱歩賞作家で、弁護士としての顔も持つ和久峻三先生。本作では、裁判長役で出演もされています。その代表作は「赤かぶ検事シリーズ」や「京都殺人案内シリーズ」など。本作の原作となった同名作品「断罪」は、放送の前年である1984年に発表された作品でした。放送は1985年4月16日。時代的には、電電公社(この響きも懐かしい……)がNTTへ、日本専売公社がJTへ、それぞれ「民営化」したころです。またフジテレビでは平日・夕方の時間帯で『夕やけニャンニャン』がスタート。間もなく「おニャン子クラブ」ブームが巻き起こっていきます。4月17日には、阪神タイガースのバース・掛布・岡田による「バックスクリーン3連発」があり、約半年後(10月16日)には、21年ぶりのセントラルリーグ優勝を手にしました。アラフィフの筆者は昨日のことのように当時を思い出せますが、もう36年も昔(つまり1985年も丑年)のことなのですね……。

 

BAR「山科」で働く工藤紀美子(松尾嘉代)には、2人の息子がいました。長男は、同じく「山科」でバーテンダーを務めている康男(杉本哲太)。次男は病院長・大沢誠造(神山繁)との間に生まれたばかりの誠介です。紀美子は誠造の愛人で、誠介の認知を誠造に求めていましたが、まだ実現していませんでした。康男は、自分という息子がありながらも、異父弟にあたる誠介を溺愛している紀美子に対して、複雑な思いを抱えていました。

そんなある日、誠介がポットに入っていた熱湯を浴びて、火傷を負いました。この事故には不自然な点が見受けられたため、早速、奥山刑事(草薙幸二郎)と矢崎刑事(中田博久)が捜査を開始。当初、紀美子は、誠造の正妻である道代(長内美那子)が怪しいと警察に進言しましたが、道代には「ホストクラブに行っていた」というアリバイが存在することが判明します。さらに捜査が進み、逮捕されたのは、なんと康男でした。異父弟である誠介に、母親の愛情を奪われたことが、犯行の「動機」とされたのです。当然、康男には身に覚えがありませんでしたが、なんと紀美子は、大沢誠造に誠介の認知をしてもらいたいので、ここは一旦、罪を認めてほしいと康男に懇願。心ならずも、康男は刑事たちにウソの自供をするのでした。誠介が認知さえされれば、紀美子が自分を助けてくれるだろうと、一縷の望みをかけていたのです。

しかし今度は、なんと道代が康男のために弁護士を雇いました。道代としては、どうしても夫の誠造に、誠介の認知をさせたくなかったのです。その目的のために雇われた萩野弁護士(大場順)は、「康男犯人説」を覆すべく、調査を進めていきます。これに対し、実の母である紀美子は一貫して、「康男犯人説」を主張。裁判で展開されたのは、母親が息子の犯行を否定するどころか強く主張するという、異様な状況でした。果たして、誠介に火傷を負わせた真犯人は誰なのでしょうか。そして、紀美子の求める「誠介の認知」という夢は、叶うのでしょうか……。

 

常に「鬼気迫る」という表現が相応しい松尾嘉代さんが、本作でも感情の起伏が激しい主人公を好演しています。不幸な身の上だったとはいえ、紀美子は自分のことしか考えない、利己的な女。この紀美子の身勝手さを描いていくうえで、息子である康男も重要な役どころでしたが、近年では映画やテレビドラマのバイプレーヤーとして高い評価を受けている杉本哲太さんが、抑えた演技で見事に、康男の人物像を表現していました。当時の杉本さんは19歳。映画『白蛇抄』(83年)への出演で、俳優としても注目を集め始めた時期でした。

また、松尾さんと演技合戦を繰り広げるのが、道代を演じた長内美那子さんと、あらすじには登場していませんが、康男の恋人・しのぶを演じた中村久美さん。松尾さんVS長内さんや、松尾さんVS中村さんのシーンを観ているだけでも、のめり込んでいける作品になっています。もちろん、和久先生の原作だけあって、裁判シーンも見応えたっぷりです。なお各種資料には、キャストとして西田健さんの名前も含まれていますが、実際の完成作品では西田さんの出演を確認できませんでした(クレジットもありません)。撮影には参加したが出演シーンがカットされたのか、それともスケジュールの都合などで、演じるはずだった役柄に代役が立てられたのか……そのあたりの詳細は不明です。

 

それでは、また次回へ。10月の「違いのわかる傑作サスペンス劇場」では本作のほか、当コラムの第3回で採り上げた『女教師』(脚本:新藤兼人/出演:和泉雅子、黒沢年男ほか)、同じく第15回で採り上げた『華やかな死体』(監督:池広一夫/出演:竹脇無我、佐藤慶ほか)、1984年の『火曜サスペンス劇場』より『妄執の女』(原作:和久峻三/出演:市原悦子、財津一郎、誠直也ほか)、1979年の『土曜ワイド劇場』より『松本清張の聞かなかった場所』(出演:藤田まこと、大谷直子、森下愛子ほか)、1982年の『土曜ワイド劇場』より『松本清張の駅路』(脚本:山田正弘/監督:富本壮吉/出演:古手川祐子、広岡瞬、田村高広、吉行和子、大坂志郎、潮哲也ほか)が放送されます。これらの作品群も、ぜひご堪能ください。

 

文/伊東叶多(Light Army)

 

 

<放送日時>

『断罪』

10月5日(火)13:00~15:00

10月13日(水)20:00~22:00

10月18日(月)11:00~13:00

10月26日(火)11:00~13:00

 

『女教師』

10月12日(火)11:00~12:30

10月16日(土)15:30~17:00

10月21日(木)24:00~25:30

 

『華やかな死体』

10月26日(火)13:00~15:00

 

『妄執の女』

10月5日(火)11:00~13:00

10月13日(水)22:00~23:50

10月20日(水)11:00~13:00

 

『松本清張の聞かなかった場所』

10月18日(月)21:30~22:50

 

『松本清張の駅路』

10月19日(火)11:00~13:00

2021年10月4日 | カテゴリー: その他
かめぽん

チューもく!! 一味違う新選組。御大主演の3本立て。 近藤勇も土方歳三も演じたのは片岡千恵蔵御大。

新選組は女子にはロマンである。
幕末もので男性は坂本龍馬や維新組の志士が好きな方が多いと思うが、女子は圧倒的に新選組派だと思う←身近な人に限ってかもしれないが。
子供の頃、まず叩き込まれたのが母からの土方歳三は超かっこいいという呪文(笑)
函館出身の母は歳三さんへの思い入れがひときわで、ちょうどその頃栗塚旭さんが土方を演じドはまりしていた。
その後、思春期を迎えたかめぽんは、少女漫画で新選組の世界にどっぷり。
「天まであがれ!」で号泣し、「あさぎ色の伝説」でわくわくし、その後TVドラマの新選組に再びハマり…という新選組ループ。
大河ドラマの新選組も泣きながら観たし、どんだけ好きなんだ新選組というくらい本も読み漁った。
さて、そんなかめぽんが新選組を知る以前の映画が今月の特集である3本。
知恵蔵御大が近藤を演じる「新選組」は、月形半平太や鞍馬天狗が登場する時代劇っぽい1本。
もう一作品の「維新の篝火」は池波正太郎先生の短編「色」をモチーフにした、御大演じる土方歳三とお房という女の恋を中心に描いた異色作。
ラストの「新選組血風録 近藤勇」はもうお一人の御大、市川右太衛門さんが近藤勇を演じる。
かめぽんも熱中した司馬遼太郎先生の小説『新選組血風録』を最初に映像化したもの。
どの作品も楽しみー。

202110

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、9月の東映チャンネルはかめぽんの青春のアニメ「銀河鉄道999特集」。
友達と行ったな〜映画館とか、青春の思い出がぎっしり詰まった作品たち。
姪っ子がプリキュアが大好きだったので「プリキュア映画カーニバル!2021秋」も気になる。
科捜研の女劇場版を観た時に予告で流れた「老後の資金がありません!」。
めちゃくちゃ面白そう。その公開記念で天海祐希さんの特集も。
キン肉マンにスーパーヒーロー、鶴田浩二の関東シリーズから時代劇、Vシネマまで。
緊急事態宣言が解除されても、まだまだ気を抜けない日々が続く。
そんなストレスは楽しい映像を見て晴らしましょう。

今月もわくわくな東映チャンネルをお楽しみに。

2021年10月1日 | カテゴリー: かめぽん
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