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かめぽん

敵なら恐ろしいが、味方なら心強い。出てくるだけで画面が締まる 月形龍之介

憎々しい吉良上野介、威厳ある天下の副将軍水戸光圀、温かさがにじみ出る一心太助の庇護者大久保彦左衛門…何を演じても重厚で味がある。姿、声、表情と、たとえ斬られて死ぬ役でも、どこか強そうなのだ。個人的に「十三人の刺客」の牧野靭負の役が大好き。息子夫婦を惨殺された経緯を淡々と語る…その静かな語り口故、後の明石藩藩主の通行を毅然と止めた姿が余計に胸を打つ。彼の静かな怒りが、観客の胸に染み通り、その後の木曽落合宿での戦いが盛り上がっていく。何度観ても月形さんのシーンは涙が出る。

今月の東映チャンネルはさながら[月形龍之介まつり]。時代劇でたっぷりと魅力が味わえる。大川橋蔵さん主演の「江戸三国志」3部作に「草間の半次郎 霧の中の渡り鳥」、錦之助さんの「宮本武蔵 般若坂の決斗」、片岡千恵蔵さん主演「喧嘩奉行」「勢揃い関八州」。東千代之介さん主演の「隠密七生記」「無法の宿場」と9本でお目にかかれる。中でも強さを求める武蔵を戒める日観役、ううう、渋すぎる。

ああ、今月もわくわくする〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(画伯:かめぽんプロフィール)
主人公よりも敵役やそれを支える脇役に心惹かれる。甲羅に花を背負っている
が、中身はおっさんとの噂も…ごった煮的サイト「老後の楽しみ亭」の管理人で
、日々いろいろなものに首を突っ込んでいる(たまに引っ込める)。甲羅に引き籠
もり、じ~っとしているのも好き。

 

 

2014年10月1日 | カテゴリー: かめぽん