その他

チューもく!! 東映テレビドラマLEGACY 第20回『花園の迷宮』

今月の「東映テレビドラマLEGACY」は、1988年の「火曜サスペンス劇場」作品より、『花園の迷宮』をご紹介します。この作品の原作は、山崎洋子先生。1986年の第32回「江戸川乱歩賞」受賞作にして、山崎先生の代表作です。ちなみに、1985年(第31回)の受賞者のひとりが、東野圭吾先生でした。

昭和初期の遊郭を舞台にした本作は大きな注目を浴び、映像化の企画が進められていきます。まずは1988年1月、映画版が公開されました。伊藤俊也監督がメガホンをとり、撮影を木村大作さんが担当。東映京都撮影所には舞台となる遊郭の豪華セットが建てられました(美術は「映像京都」代表を長きにわたって務めながら、数多くの映画で美術監督として手腕をふるった西岡善信さん)。主演は島田陽子さん(多恵役)。原作の主人公にあたる冬実(ふみ)役は工藤夕貴さんが演じ、冬実の幼なじみ・美津役は、ここでは冬実の姉という設定に改変され、野村真美さんが演じました。

ここまでの説明からも想像がつくかもしれませんが、映画版は原作から時代設定なども変更されるなど、比較的オリジナル要素が強い作品となっていました。

それに対し、映画公開の約2ヶ月後に放送されたテレビドラマ版のほうは、細部こそ異なるものの、大筋は原作に忠実だったといえるでしょう。あくまで『火サス』枠ではありますが、「日本テレビ開局35周年企画」という冠が付けられるなど、日本テレビ&東映が力を入れた作品だったことは間違いありません。監督は映画『戦国自衛隊』(79年)や、テレビドラマ『俺たちの旅』(75年)などで知られる斎藤光正さん。主演はNHK朝の連続テレビ小説『はね駒』(86年)で国民的人気女優となり、映画『恋する女たち』(86年)や『トットチャンネル』(87年)、舞台『レ・ミゼラブル』(87年)などでも好評を博していた斉藤由貴さんが務めました。斉藤さんといえば、東映ファンにとってはなんといっても『スケバン刑事』(85年)が印象深いところですが、東京と京都で撮影所こそ違っていたものの、斉藤さんにとって本作は『スケバン刑事』以来の東映作品だったことになります。

 

昭和7年(1932年)、横浜の遊郭「福寿」に、若狭の小さな漁村から、2人の少女が売られてきました。すでに18歳になっていた美津(小野沢智子)のほうは早速、女主人・多恵(岡田茉莉子)の意向もあって「顔見世」に出されることになりましたが、まだ17歳だったふみ(斉藤由貴)はしばらく、下働きを務めることになりました。

そのうちに、ふみは病気療養中の女郎・山吹(竹井みどり)の看護を命じられました。しかし、山吹の病は快復することなく、死亡してしまいます。その病状は、同じく「福寿」で5年前に亡くなった女郎・桔梗(一柳みる)のものと似ていました。

桔梗や山吹の死には不可解な点が多いことから、実は他殺なのではないかという噂も、まことしやかに流れていました。同じような疑惑は、ふみも抱いていましたが、そんなふみに対し、遣り手のお民(初井言榮)は明らかに、厳しい視線を向けるのでした。

そんな中、椿という名で売れっ子の女郎になりつつあった美津の客が死亡。美津もまた、死体となって発見されました。怒りとともに、いよいよ深まっていく、ふみの疑惑。果たして、美津や女郎たちを殺害したのは誰なのでしょうか? そして、彼女たちを殺さなければいけなかった犯人の動機は? 遊郭「福寿」では、いったい何が起こっているのでしょうか……?

 

遊郭で発生した、連続殺人事件の謎。時代背景を巧みに絡めたストーリーが展開され、やがて事件の全貌が明かされるシーンまで、高い緊迫感が保たれています。

幼なじみの美津までが被害者となったことで、ただでさえ負けん気の強いふみは、決して怯むことなく事件の真相へと迫っていきます。そんなふみにプレッシャーをかけるのが遣り手のお民。劇中ではたびたび、ふみ=斉藤さんとお民=初井さんが激突するシーンがあるのですが、初井さんはさすがの貫禄。対する斉藤さんも、一歩も引かない熱演を見せています。この2人に加えて本作では抑えた演技が中心の岡田茉莉子さんも存在感を示しており、遊郭という“花園”に集った女優たちの“競演”が、本作の最大の見どころといえるでしょう。

ビッグネームが並ぶ中、前半で重要な役割を担う美津=椿役として濡れ場にも挑戦しているのが、撮影当時24歳だった小野沢智子さん。本作の後には、映画『昭和鉄風伝 日本海』(91年)で浜田雅功さんが演じた主人公の高校時代の同級生役を演じたほか、多くの作品で活躍されています。また、どうしても女優陣が目立つ本作ですが、ピンポイントで左とん平さん、深水三章さん、梅津栄さん、井上昭文さんといった名バイプレーヤーの方々が個性を発揮しているのも見逃せません。

特別企画として、放送当時は2時間半の枠で放送された本作。ゆえに本編尺も、たっぷり2時間弱となっています。“豪華絢爛”という形容が相応しい娯楽大作、この機会にぜひ、ご覧になってください。

それでは、また次回へ。10月の「違いのわかる傑作サスペンス劇場」では本作のほか、当コラムの第4回でご紹介した『女からの眺め』(脚本:早坂暁/監督:吉川一義/出演:岡田茉莉子、樹木希林、三ツ矢歌子、加藤治子ほか)、1981年の『土曜ワイド劇場』より『死刑執行五分前』(原作:比佐芳武/出演:若山富三郎、中村玉緒、高岡健二、内田朝雄ほか)が放送されます。これらの作品群もぜひご堪能ください。

 

【10月の『刑事くん』(第2シリーズ)】

10月、新登場となるエピソードは第29話から第36話まで。その中から、今回は市川森一さんが脚本を担当した第32話「めぐり逢う日まで」と、第34話「青春への伝言」をご紹介します。

 

第32話「めぐり逢う日まで」(監督:富田義治)

ある化粧品店に泥棒が入りましたが、どうやら、盗まれたのは「ラブミー化粧品」のポスターだけでした。軽微な事件ということで、この件は三神刑事(桜木健一)がひとりで担当することに。しかし、軽微であったがゆえに、被害に遭った店さえ、まともに捜査に協力してくれませんでした。

そんな中、三神の執念で、ひとりの容疑者が浮かび上がりました。それは、ポスターに写ったモデル・春川マナ(菅沢恵美子)のファンで、高校1年生の加藤順平(今村良樹)でした。学校でも家庭でも、特に心配されることのない「健全な青年」の順平が、なぜこんな犯罪に及んだのか。順平の気持ちを想像していくうちに、三神刑事には、この事件の「動機」が見えてきたのです……。

この回の特徴は、ついぞ三神刑事が、この事件をどう処理したのか語られないことです。三神はどうやら、犯人の「動機」にしか興味がなかったようで、自分が推理した「動機」に間違いがなかったことが確認できると、そこで捜査をやめてしまいました。それどころか、「犯人」である高校生の少年と心を通わせ合うのです。「自分も同じだよ」と言わんばかりに……。

このあたり、市川森一さんが描く『刑事くん』の特徴といえるでしょう。現在のテレビ界では、「刑事ドラマ」という体裁をとっている以上は、このような脚本は映像化されにくい気がします。しかし、間違いなく言えるのは、『刑事くん』というシリーズの最大の魅力は今回のような、「刑事である前に、まず人間」という主人公・三神の姿を描いている点にある、ということです。

メインライターである長坂秀佳さんが描いたのが、“刑事”としての三神の成長だとするならば、市川さんは終始、“人間”としての三神に目を向け続けました。それも、描いたのは「成長」ではなく、変わらない「純粋さ」だったといえるでしょう。今回などは、言葉を選ばずにいえば、三神が独断で事件を「握りつぶした」とも捉えられるエピソードです。軽微な事件だったとはいえ、これでは本来、「刑事失格」でしょう。

ラスト、三神は別の事件の捜査に参加し、意外な形で、ポスター盗難事件にも終止符を打ちます。より正確にいえば、事件そのものではなく、彼自身の「気持ち」にピリオドを打ったのです。このくだりがあって、初めて「刑事ドラマ」として、しかもギリギリのラインで成立するというのが市川脚本の見事さでしょう。

なお、一部のマニアには知られているエピソードですが、ラスト近く、三神と順平がひとしきり話し合った後に無言になるシーンで、市川さんは「二人の青春の間を青い風が吹きぬける」という、おそらくシナリオ学校などでは「悪い例」として注意されそうな、絶妙なト書きを記しました。これを、市川さんと相性が良かった富田義治監督がどのように映像化したのか、ぜひ実際にご覧になって、確かめてみてください。

 

第34話「青春への伝言」(監督:加島 昭)

三神が知り合い、やがてお互いに思いを寄せ合うようになった高校生の少女・千景(小林千恵)。三神は自分が刑事であることを、そして千景は自分がスケバングループの中心メンバーで、暴力団の手先として犯罪に加担していることを隠していました。

しかし、やがて城南署が捜査中の事件の関係者として千景の名が浮かび、一方、暴力団の側も、千景と三神が会っていることを怪しみ始めます。もしかしたら、千景は自分たちの情報を、三神に提供しているのではないか?

千景は三神が刑事だと知り、激しいショックを受けました。しかも、組織からは裏切り者だと疑われることになり、千景のみならず、仲間たちまでが命の危険にさらされました。そんなとき、千景たちを必死の思いで救ったのは、他ならぬ三神でした。三神の心からの言葉を聞いて、泣き崩れるスケバングループ。そして千景は……。

「ピンスポ!」のインタビュー企画でも、主演の桜木健一さんが忘れられない回だと語っていた、『刑事くん』としては異色の恋愛編。このエピソードの放送は1973年12月でしたが、同年3月にリリースされ、夏を過ぎるころから本格的にヒットし始めたペドロ&カプリシャスの名曲「ジョニィへの伝言」がフィーチャーされており、サブタイトルも、同曲を意識したものになっていました。

先に紹介した第32話で、高校生と「理想の恋人」について話し合った三神。そんな彼がこの第34話で女子高生と交際している……というあたり、脚本の市川さんの中では32話と34話がつながっていたのかもしれません。もっとも、現職の刑事と女子高生(しかもスケバン)の熱愛、なんていうネタはやはり、現在のテレビ界では扱いづらいに違いありませんが……。

ラスト、文字通り「すれ違って」いく2人の青春を、加島昭監督が情感たっぷりに演出しています。ゲストヒロイン・千景を演じたのは小林千恵さん。本作の当時は中学3年生で、アイドル歌手としても活躍されていました。小学生時代には子役として『キャプテンウルトラ』(67年)や『ジャイアントロボ』(67年)などに出演。1971~72年にかけては「瞳ちえ」名義で活躍し、とりわけ『キイハンター』第210話「いんちきキイハンター探偵局」でのカオル役が印象的でした。こちらのエピソードも東映チャンネルで12月放送予定なのでどうぞお見逃しなく!

 

文/伊東叶多(Light Army)

 

<放送日時>

『花園の迷宮』

10月15日(木)13:00~15:00

10月24日(土)15:00~17:00

10月27日(火)22:00~24:00

 

『女からの眺め』

10月20日(火)21:30~23:20

 

『死刑執行五分前』

10月31日(土)22:00~24:00

 

『刑事くん』(第2シリーズ)

毎週月曜日18:00~19:00(2話ずつ放送)

再放送:毎週金曜日7:00~8:00

 

『刑事くん』(第1シリーズ)

毎週木曜日19:00~20:00(2話ずつ放送)

2020年9月23日 | カテゴリー: その他
かめぽん

チューもく!! 血まみれの青春、初見の衝撃が忘れられない バトル・ロワイアル 特別篇[R15+]

藤原竜也さんが好きだ。中でもダークな彼が大好物。繊細な中にも暗い影を感じる彼の演技が大好き。本作の時は初々しく、また真っ直ぐな瞳が印象的な好青年だった。そうよね、こんな経験したらダークにもなるよね、なんて現実と空想が混じり合う(笑)。個人的には大好きな新選組を描いた大河ドラマの沖田総司が好きなんだけど(←ぜんぜんダークじゃない)。そういえば、政治家になった山本太郎さんも本作と「新選組!」で共演していたっけ。バトル・ロワイアル後、それぞれの人生を皆歩んでいるのね…なんて、ちょっと感慨深い。

202009

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、都民のかめぽんは未だ関東他県にすら越境せず。会社の同僚や、友人たちもみな帰省していない。いまが我慢のしどころ、おうちで映画三昧だ。
今月は「一挙放送! 錦之助の宮本武蔵」で内田吐夢監督の武蔵5部作に加え、錦ちゃんが東宝で撮った「真剣勝負」も併せて放映(東映CH初)。宍戸梅軒とのとの戦いを描いた番外編だ。三国連太郎さんが宍戸梅軒だけど、確か、東映の武蔵シリーズでは沢庵和尚だったよね…
「ONE PIECE STAMPEDE 放送記念 ワンピース スペシャル」や「仮面ライダー スペシャル」もあるし、今月の深作監督特集では「新仁義なき戦い」の3本も。
深夜枠では大好きな岸田森さんや山本昌平さんがでていらした「黒薔薇昇天[R15+版]」「谷ナオミ しびれる ~サラシを巻いた白い肌~[R15+]」が気になる…気になるが…どきどき…お、大人だから観てもいいよね(^_^;)
TVドラマも盛りだくさん。「あゝ忠臣蔵」は討ち入りに向けて一直線。忠臣蔵マニアだから楽しみだ。朝早いから録画してます。

今月もわくわくな東映チャンネルをお見逃しなく〜

2020年9月1日 | カテゴリー: かめぽん
その他

チューもく!! 東映テレビドラマLEGACY 第19回『盗聴する女』

今月の「東映テレビドラマLEGACY」は、前回と同じく1986年の「火曜サスペンス劇場」作品より、『盗聴する女』をご紹介します。この作品は、NHK朝の連続テレビ小説『雲のじゅうたん』(76年)や、NHK大河ドラマ『武田信玄』(88年)などで知られる田向正健さんのオリジナル脚本を得て、東映出身(1968年よりフリー)のベテラン・小山幹夫監督がメガホンをとりました。

ちなみに、当時(1986年)は2時間ドラマにおける「オリジナル脚本」率も、それほど低くなかった時代。「火曜サスペンス劇場」に限っても、年間の約50作のうち、6割が「原作つき」でしたが、残りの4割はオリジナル脚本でした。それらの作品を手がけたのは橋田壽賀子さん、松木ひろしさん、黒土三男さん、長坂秀佳さん……といった錚々たるメンバーで、脚本家の層も厚かったことがうかがえます。

 

前川好子(岡田茉莉子)が経営するエアロビクス・スクールでインストラクターをしている新谷洋子(浅野ゆう子)は、ある日、前川から新しいインストラクター・徳田和代(村田香織)を紹介されました。和代の就任に伴い、自分が受け持っていた時間帯のいくつかが和代の担当となり、収入が減ってしまうことがわかって、洋子は前川に抗議します。しかし前川は、洋子の教え方が厳しいという生徒からのクレームが増えていることを告げ、洋子に対し、今後は一線を引いてはどうかと仄めかすのでした。

仕事に打ち込んできた日々は充実していましたが、気づけば洋子は世間で言うところの「適齢期」を過ぎていました。将来への不安が彼女の心の中で大きくなりつつあったころ、洋子はストレス解消のための「趣味」を発見しました。それは、マンションの隣の部屋に住むモデル・三枝礼子(根岸季衣)の、夜の情事を盗聴すること。しかし、洋子は気づいていませんでした。そんな彼女自身もまた、何者かによって盗撮のターゲットにされていたことを……。

ある夜、洋子が礼子の部屋を盗聴していると、少し様子がおかしいことに気がつきました。礼子の「声」は、情事のそれではなく、とても苦しそうな声だったのです。やがて、その声すらも聞こえなくなったため、礼子が殺されたのではないかと思った洋子は、迷った末、外の公衆電話から、匿名で警察に通報することにしました。なぜなら、自分の家から通報してしまうと、盗聴していたことがバレてしまうからです。

ところが――翌朝、マンションの管理人・橋本(小鹿番)と会った洋子は、橋本から意外なことを聞きました。礼子は、殺されてはいなかったのです。それでは、自分が昨夜、聞いた声はいったいなんだったのか? 洋子の心は、かき乱されました。

そんな中、洋子はひょんなことから礼子と知り合い、礼子の部屋で、ともにお酒を飲むような間柄になっていきます。自分よりも年上の礼子が、ふだんは寂しい思いをしていることも知りました。あの夜の「苦しそうな声」の謎は、まだ解けませんでしたが……。

しかし、落ち着きかけた2人の関係を揺さぶる事件が起こります。洋子を盗撮していた、カメラマン助手の内藤(宮川一朗太)が、洋子に接近してきたのです。さらに、内藤の口から、洋子が以前、礼子の部屋を盗聴していたことが、礼子にバレてしまいました。そのことを隠して、自分と友達付き合いをしていた洋子に対し、礼子の反応は……? そして、礼子の「苦しそうな声」の謎は、いよいよ明らかになるのでしょうか!?

 

「適齢期」を過ぎ、「ヒス女」呼ばわりされ、そのストレスから「盗聴」などという趣味に走る主人公を演じたのは、当時26歳の浅野ゆう子さん。13歳の若さで歌手デビューし、1980年代に入ると2時間ドラマへの出演が増えつつありましたが、いわゆる「トレンディドラマの女王」として不動の地位を確立するのは1988年の『抱きしめたい!』が大ヒットしたころから。つまり、厳密には“ブレイク前”だったわけですが、そんな浅野さんが「適齢期を過ぎたヒス女」などという役を演じているのは、かなり貴重といえるかもしれません。そもそも劇中でも、ヒロインの洋子は若いカメラマン助手から盗撮のターゲットになるほどスタイル抜群、容姿も端麗。それでも洋子が結婚できなかったのは、彼女の強い上昇志向ゆえでしょう。さらに言えば、おそらく実際の浅野さんと変わらない年齢設定のはずの洋子が、ともすれば(当時の言い方で)「行き遅れ」た女性として描かれているあたり、現在との大きな結婚観の違いを感じざるを得ません。

 

ところで、上記の「あらすじ」の時点では、まだ事件らしい事件は起こっていません。もちろん「火サス」ですから、「あらすじ」に書いた部分の後からメインの事件が起こる形です。それがどんな事件で、洋子はどのように巻き込まれていくのか……。これらは「観てのお楽しみ」とさせていただきます。

一方で、本作の醍醐味は、事件に関わる部分以外での洋子という女性の人物像を、深く描いたことでしょう。インストラクターとしての実績があるゆえに、ワガママな部分も隠さない洋子。そんな彼女とうまく距離感を保っていた経営者の前川さえも、やがて洋子の態度に怒りを露わにします。ここで岡田茉莉子さんという大御所のキャスティングが活きてくるわけで、後半の、岡田さんVS浅野さんの「女優」対決は、かなりの迫力となっています。ある意味では、メインの事件以上に、このシーンが本作の最大の見どころと言えるでしょう。

現在で言うところの「ストーカー」的な、若いカメラマン助手を演じているのは当時20歳の宮川一朗太さん。映画『家族ゲーム』(83年)で鮮烈なデビューを飾って以来、『青い瞳の聖ライフ』(84年)や『ヤヌスの鏡』(85年)といった「大映テレビ」製作によるドラマを中心に、活躍を続けていました。

そして、ネタバレになるため、「あらすじ」部分では触れなかった重要な役どころを演じているのが、森次晃嗣さんです。エンディングで表示される「役名」についても独特な表現だったりするため、ここではほとんど何も書けないのが残念ですが、森次さんがどんな役でどのタイミングで登場するか、といった点に注目してご覧いただくのも一興かと存じます。1980年代の森次さんは『柳生あばれ旅』(80~81年)の徳川家光や『銭形平次』(81~84年)の同心・矢吹など、時代劇で安定感のある演技を見せる一方で、刑事ドラマや2時間ドラマではクセの強い悪役を多く演じていました。本作と同じ「火サス」の1986年作品でも『間違えられた女』という作品で、昨今のテレビドラマではもはや登場させることさえムリなのではないかといったレベルの極悪人を演じていたのですが、本作では果たして?

ちなみに、森次さんと宮川さんという名前が並ぶと、映画『ウルトラマンゼアス2 超人大戦・光と影』(97年)を思い出す方もいらっしゃるかもしれません。森次さんは地球防衛組織の隊長役、宮川さんは副隊長役でした。もちろん、このことは本作とは何の関係もありませんので……。

 

それでは、また次回へ。9月の「違いのわかる傑作サスペンス劇場」では本作のほか、当コラムの第3回でご紹介した『女教師』(脚本:新藤兼人/出演:和泉雅子、黒沢年男、根上淳、小池朝雄、横光克彦ほか)、1984年の『火曜サスペンス劇場』より『妄執の女』(脚本:宮川一郎/出演:市原悦子、財津一郎、結城しのぶ、新克利、誠直也ほか)が放送されます。これらの作品群もぜひご堪能ください。

 

【9月の『刑事くん』(第2シリーズ)】

9月、新登場となるエピソードは第21話から第28話まで。その中から、今回は第25話「ちぎれた愛」をご紹介します。

 

強盗傷害事件を捜査していた三神刑事(桜木健一)は、喫茶店で張り込み中、犯人の舎弟と思われる男・三次を発見しました。三神は三次から事情を聞こうとしますが、たまたま店に客として来ていた少女・和美(戸島和美)とぶつかってしまい、和美の服を汚してしまったため、無視して三次を追うわけにもいかず、三次を逃がしてしまいます。この失態に、今日も上司の時村(名古屋章)から「バカモン!」と怒鳴られる三神でした。

しかし、和美は三神の対応に誠実さを感じたようで、再び三次の姿を喫茶店の近所で目撃した和美は、そのことを三神に知らせました。この情報により、城南署は犯人の山岸を逮捕することができたのです。

山国から東京へ出てきたばかりだという和美には、恋人がいました。彼の名は、西垣基樹(西城秀樹)。和美は、基樹と初めて海へデートに行くことを楽しみにしていました。

ところが、和美の情報提供を逆恨みした三次が、基樹と和美の待ち合わせ場所へ、仲間を連れてやって来ました。基樹は三次たちから和美を守ろうとしますが、逆に基樹を庇った和美が、三次に刺されてしまいました。その後、現場からは基樹、和美、三次たちの姿が消えましたが、事件の様子を目撃していた老婆(田中筆子)の情報を受け、三神たちが動き出します。いったい、基樹たちはどこへ消えたのでしょうか――。

 

1972年に歌手デビューし、1973年5月に発売された5thシングル「情熱の嵐」が大ヒットを収め、スター街道を驀進中だった西城秀樹さんを大フィーチャーしたエピソードです。とはいえ、「あらすじ」にあるように、三神刑事が秀樹さんの演じる基樹の「行方を追う」展開になっているなど、すでに多忙を極めていた秀樹さんのスケジュール確保に苦心した跡も感じられるエピソード。実際、脚本を担当された長坂秀佳さんも、「西城秀樹の役が『ずっと画面に出ている』ように、視聴者を錯覚させられないかと考えた」という旨を後にコメントされています。もちろん、完成した作品は良い意味で、清々しいほどの「西城秀樹プロモーション映像」となっていました。

初めて安井かずみさんが作詞を手がけ、間奏部分の台詞で「好きだ、好きだよ、好きなんだよ~!」と“絶叫”させたことでも知られる、6thシングル「ちぎれた愛」。発売は9月で、オリコンでは9月末から4週連続の第1位を記録しましたが、今回のエピソードは、まさにその真っ只中、10月1日の放送でした。番組にとっても、曲にとっても、最高の宣伝効果を示したのではないでしょうか。クライマックスでは「好きなんだよ~!」を意識したと思われる別の台詞も用意されており、長坂さんの脚本らしいサービス精神も感じさせてくれます。爽やかで熱く、何よりも“カッコいい”秀樹さんのフレッシュな演技をどうぞご堪能ください。

ちなみに、和美役で出演されている戸島和美さんは、このエピソードが放送される前の週(9月24日)まで、『刑事くん』と同じく月曜日に放送されていた『流星人間ゾーン』(73年)にレギュラー出演されていました。『ゾーン』でのクレジットは「北原和美」でしたが翌週の『刑事くん』では、『ゾーン』出演以前の名義だった戸島和美に戻しており、「北原和美」は実質的に、『ゾーン』限定での芸名だったようです.

 

文/伊東叶多

 

<放送日時>

『盗聴する女』

9月1日(火)13:00~15:00

9月15日(火)20:00~22:00

9月23日(水)24:00~26:00

 

『女教師』

9月12日(土)21:30~23:00

 

『妄執の女』

9月15日(火)13:00~15:00

 

『刑事くん』(第2シリーズ)

毎週月曜日18:00~19:00(2話ずつ放送)

再放送:毎週金曜日7:00~8:00

 

『刑事くん』(第1シリーズ)

毎週木曜日19:00~20:00(2話ずつ放送)

2020年8月26日 | カテゴリー: その他
かめぽん

チューもく!! 武蔵と言えば、このシリーズ。 没後50年【内田吐夢特集 前編】で、錦兄の宮本武蔵を堪能

内田吐夢監督作品は、見終わったとお腹にずっしりと重いものが残る。さわやかなラストと言うよりも、重いという言葉が浮かぶ。でも、たまにはそんなお腹の中に残る重みを味わうのもいいかも。
武蔵5部作のうち3作品を今月は放映。錦之助さんのストイックな武蔵は殺陣も含めて堪能したい。
「浪花の恋の物語」や「血槍富士」に加え、美しい橋蔵さんが堪能できる、ロマンティックな「恋や恋なすな恋」も放映。
現代劇では「飢餓海峡」も。じっくりと事件があぶり出す人間模様を楽しみたい。青函連絡船が懐かしいなあ。
未だ、お外での活動に不安があるのだから、TVの前で超大作の映画をじっくり観るのもいいものだとおもう。お茶とお菓子を用意して、作品を楽しもう

202008

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今月は夏休みな特集もてんこ盛り。8月と言えば恒例の特撮特集「スーパーヒーローMAX【仮面ライダー・スーパー戦隊 特集】
」はかめぽん世代も気になる旧作もたくさん放映。3世代で楽しめそう。
終戦記念日に合わせて「戦記大作特集」や、相棒シリーズの原点、土曜ワイド劇場で放映された2時間ドラマ版「相棒」3作品一挙放映←かめぽんはDVD買っちゃいました。
月形龍之介さんも没後50年。「没後50年【月形龍之介の黄門さまスペシャル】」でTV版の黄門さまとはひと味違う、月形版黄門さまをチェック。けっこう、容赦しません(^_^;)
任侠、Vシネ、アニメまで盛りだくさん。
「4か月連続特集 生誕90年 映画監督 深作欣二 Vol.2」は仁義なき戦いの総集編もあって楽しめる。

今月もわくわくな東映チャンネルをお見逃しなく〜

2020年8月1日 | カテゴリー: かめぽん
その他

チューもく!! 東映テレビドラマLEGACY 第18回『震える髪』

今月の「東映テレビドラマLEGACY」は、1986年の「火曜サスペンス劇場」作品より、『震える髪』をご紹介します。原作者は、映像化作品としては『密会の宿』シリーズなどが有名な佐野洋先生。短編集「贈られた女」(80年)所収の「日灼の跡」という作品が、この『震える髪』の原作となっています。

そして脚本・橋本綾さんと池広一夫監督という組み合わせは、現在でも『終着駅』シリーズを手がけている名コンビです。「火曜サスペンス劇場」においても、すでに1982年の作品『幻の犬』でタッグを組んでおり、そこから数えると約40年近くも、共同作業を続けていることになります。移り変わりの早い映像業界において、これは稀有な例のひとつと言えるでしょう。

 

絵画教室の講師をしながら、画家としての活動を続けていた津村葉子(秋吉久美子)。彼女は青木画廊の青木(川辺久造)に才能を認められ、個展を開くことになりました。しかし肝心の、個展に出す絵の作業がなかなか進みません。それは、愛する男性となかなか会えないことが原因でした。

その男性とは、「井川法律事務所」の代表で、自らも民事を中心に扱う弁護士として多忙な日々を過ごす井川悟(篠田三郎)でした。井川には妻子がおり、娘の明美(林美穂)は、葉子が働く絵画教室の生徒でした。井川と葉子は、明美を通じて知り合い、不倫の関係となったのです。まだ幼い明美は、父と「葉子先生」の関係には気づいておらず、それどころか厳しい母・淑子(山口美也子)への反発もあり、優しい葉子にとても懐いていました。

久しぶりに、ホテルで井川と2人だけの時間を過ごした葉子。彼女には「家庭への憧れ」がありませんでした。いや、ない「はず」でした。一方の井川は妻との離婚を考え始めていましたが、葉子は、それを望む気持ちを、できるだけ隠していました。

仕事も、そして不倫ではありましたが恋も、充実していた葉子。しかし、そんな彼女を悩ませるのは、母・秀(加藤治子)の存在でした。

秀は、葉子の本当の母ではありません。葉子が8歳のとき、父と秀が結婚し、葉子はそのときから、秀によって育てられたのです。秀と父の結婚は、いわゆる「略奪婚」でした。父は亡くなり、いまでは秀は料理屋の仲居をしていますが、何かあるとすぐに葉子を頼り、金を無心します。それだけでも葉子にとっては苦痛でしたが、彼女には、秀を嫌う理由がありました。葉子は、秀が自分の母を「殺した」と、信じて疑わなかったのです。葉子の母の死因は「自殺」で、秀が直接、殺害したわけではないのですが、「自殺」するように仕向けたのは秀に違いない……もちろん秀も、そんなことは一切、認めようとしないのですが。

自分は秀のような女になりたくない……そう思いながらも、不倫の恋におちた葉子。ただし、このままいけば、秀とは違った形で幸せをつかめるかもしれないと、葉子はひそかに期待していました。

ところが、そんな葉子の期待を奪う出来事が起こります。井川の妻・淑子は、探偵の村岡(井上昭文)を雇って、夫と葉子の不倫の証拠をつかんでいたのです。そして淑子はまず、葉子に対し、明美に絵画教室を辞めさせると言ってきました。さらに、葉子の個展が無事に開催されると、今度は初日に絵をすべて購入してしまいます。淑子は、それを慰謝料として夫と別れるように葉子に迫りました。

それでも、葉子と井川の気持ちは変わりませんでした。淑子には内緒で、明美を伴って、3人だけで会う日々……。傍から見れば、3人はまるで、幸せな家族のようでした。葉子が明美に、「あること」をするまでは。

 

昨今も芸能界などを賑わせている「不倫」。1980年代の中盤は、ドラマ『金曜日の妻たちへ』シリーズ(83~85年)の影響もあり、ある種の「不倫ブーム」とでもいうべき状況が発生していました。少なくとも芸能界の不倫に関する限り、当時の社会はいまよりも寛容だった気がします。

それはともかくとして、本作のメインテーマも「不倫」でした。自分の人生においても、父の不倫(と、それに伴う母の自殺)がトラウマとなっている女性が、憎むべき父の不倫相手と、同じような行動をとってしまう……。

主演の秋吉久美子さんはもちろん、一見、ドラマの本筋とは関係ないように見える秀役の加藤治子さんもまた、素晴らしい演技で、女性の「業」とでもいうべきものを感じさせてくれます。一方、夫を「奪われる」側を演じた山口美也子さんも、単なる脇役に終わらない熱演を見せていました。

「法律で裁けない罪のほうが重く苦しい」という台詞が劇中に出てきますが、まさに、この台詞の意味するところこそが、本作のテーマだと言えるでしょう。最初のクライマックスは葉子が秀に対して、積年の恨みを込めた言葉を叫ぶシーンですが、本作ではその後に、それを超える衝撃の、そして真のクライマックスが待ち受けています。ここでクローズアップされるのが、本作における「4人目の女」――明美です。

明美を演じたのは、近年まで『タクシードライバーの推理日誌』シリーズ(92~16年)にレギュラー出演されていた林美穂さん。本作は子役としてのキャリア初期の出演ですが、その鬼気迫る演技は、先に挙げた3人の名女優たちに引けをとらないものでした。当時は、「バファリン」CMなどでも活躍。子役時代の代表作には、『スケバン刑事Ⅲ 少女忍法帖伝奇』(86年)における“謎の美少女”こと「翔」役があります。

 

なお、あらすじ部分で紹介できなかったキャストとしては、「事件」が発生してからの登場となる「城西署」の深江刑事役・木村元さん、その部下・中川刑事役の河原さぶさんなどがいます。劇中、葉子の個展が開かれる「青木画廊」絡みのシーンは吉祥寺ロケ。「永谷シティプラザ」の1F部分が使用されていました。また、本作が放送された1986年4月8日といえば、当時のトップアイドル・岡田有希子さんの自殺というニュースが世間を驚かせたことを、最後に付記しておきます。

 

それでは、また次回へ。8月の「違いのわかるサスペンス劇場」では本作のほか、当コラムの第2回でご紹介した『殺意の重奏』(原作:森村誠一/出演:田村正和、多岐川裕美ほか)、1983年の『火曜サスペンス劇場』より『青い幸福』(原作:平岩弓枝/脚本:橋本綾/出演:新珠三千代、岡田裕介、山口美也子ほか)が放送されます。これらの作品群もぜひご堪能ください。

 

【8月の『刑事くん』(第2シリーズ)】

8月、新登場となるエピソードは第11話から第20話まで。その中から、今回は第15話「父さんの背広」と第17話「朝日に誓って…」の2本をご紹介します。

「父さんの背広」

ある事件の鍵を握る人物の娘・レイコ(岩崎和子)が働く、駅の売店の近くで張り込んでいた三神刑事(桜木健一)。しかし、レイコにはカズヤ(高峰圭二)という恋人がいて、カズヤは三神とレイコの仲を疑ってしまいます。カズヤは自分の父親を憎んでおり、三神が亡き父親を尊敬していることも、気に食わないようでした。そしてレイコは、カズヤの境遇を知っているため、自分の父親がまだ生きていることを、カズヤに隠していました……。

 

「朝日に誓って…」

トラックが乗用車を執拗に追跡し、崖から転落させるという事件が起きました。幸い、乗用車に乗っていた鮫川(岡部正純)とリエ(志摩みずえ)の2人は助かりました。トラックの運転手・河島(篠田三郎)は、三神の友人でした。河島は城南署に自首してきますが、三神は、なぜ河島がこんな事件を起こしたのか、真相を突き止めようと奔走します。やがて、事件が発生するに至った、意外な経緯が浮かび上がってきました。

 

この2本を紹介した理由を単刀直入に言えば、いずれの回でも、ウルトラマンシリーズで主役を務めた俳優さんがゲスト出演しているからです。当時、ウルトラマンシリーズと『刑事くん』は、両作ともTBSでは橋本洋二プロデューサーが担当していました。それゆえ、それぞれの製作会社(円谷プロ/東映)は異なっていても、コラボ的な企画が実施されることがあったのです。すでに『刑事くん』(第1シリーズ)では、『帰ってきたウルトラマン』の放送終了直後の時期に団次郎(現:団時朗)さんがゲスト出演。逆に『ウルトラマンA』では、桜木健一さんが刑事役(ただし、三神刑事とは似て非なる別人)で友情出演していました。

「父さんの背広」のゲスト主役・高峰圭二さんは『ウルトラマンA』の主演。もともと『刑事くん』(第1シリーズ)にゲスト出演した際の演技が認められて『A』の主演に抜擢されたという経緯もあり、『刑事くん』とは縁が深い人物でした。

この回には、『帰ってきたウルトラマン』の後半からレギュラー出演した岩崎和子さんも出演。しかも、岩崎さんがレギュラー入りする回を担当したのは、この回の監督でもある冨田義治さんでした。ある意味、ウルトラマンシリーズのファンは必見の回だと言えるでしょう。また、犯人グループのメンバーとして大野剣友会の中村文弥さん、岡田勝さんも出演しており、“ウルトラマン対仮面ライダー”的な楽しみ方もできそうです(かなり特殊な楽しみ方ではありますが……)。

「朝日に誓って…」では、当時まさに『ウルトラマンタロウ』に出演中だった篠田三郎さんが、『タロウ』の主人公・東光太郎を思わせる青年役でゲスト出演。そもそも本作では、オープニングのタイトルバックで、「三神刑事に協力するトラックの運転手」という役どころで篠田さんが出演しているのですが、この人物がようやく劇中に登場したという意味も兼ねていました。さらに言えば、『刑事くん』(第2シリーズ)の前番組だったアクション時代劇『熱血猿飛佐助』では、桜木さんが猿飛佐助役で、篠田さんが霧隠才蔵役。「三神刑事と河島」は、「佐助と才蔵」であり、「刑事くんとウルトラマンタロウ」でもあったわけです。

高峰さんと篠田さん、2人の“イケメン”ゲストの演技にご注目ください!

 

文/伊東叶多

 

 

<放送日時>

『震える髪』

8月1日(土)13:00~15:00

8月15日(土)13:00~14:50

8月29日(土)13:00~15:00

 

『森村誠一の殺意の重奏』

8月8日(土)13:00~14:30

 

『青い幸福』

8月22日(土)13:00~14:50

 

『刑事くん』(第2シリーズ)

毎週月曜日18:00~19:00(2話ずつ放送)

再放送:毎週金曜日7:00~8:00

 

『刑事くん』(第1シリーズ)

毎週木曜日19:00~20:00(2話ずつ放送)

2020年7月28日 | カテゴリー: その他
かめぽん

チューもく!! 生誕90年、ハードな深作ワールドで夏は熱いぞ!

「仁義なき戦い」は必見、文太あにいの格好良さにしびれる

ちゃらら〜〜〜ん、すでに頭の中であの音楽が響いている。DVDも最初のシリーズ5本、すべて持っているかめぽん家。今月から4カ月にわたって深作欣二監督特集だなんて嬉しいじゃないですか。まだまだ、コロナという目に見えない敵に翻弄される人類、その恐怖も、不安も、この作品を観ている間は忘れられるんだよね(かめぽん基準)。ああ、あのちゃらら〜〜〜んから、文太さんの素敵なラストシーンまで、もうワクワクする。そして、個性的な脇の面々。山守親分@金子信雄さんなんて大好物。見終わったあとは、しゃべるときちょっと唇が前に出ちゃう(笑)「仁義なき戦い」シリーズの1作目と、広島死闘篇、代理戦争を放映。他に「日本暴力団 組長」「解散式」と毎月5作品がラインナップ。全部見たら、どっぷり深作ワールドに浸れそう。

202007

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
今月は「銀河鉄道999特集」(かめぽんの青春のアニメ作品のひとつ)やアクション、サスペンス、特撮、アニメも盛りだくさん。時代劇でも文太さんの「木枯し紋次郎」が。かめぽんの日本一美しいと思う股旅姿の文太さんをぜひご覧いただきたい。個人的に夏にはさわやかな橋蔵さんの時代劇が観たくなるんだけど「紫右京之介 逆一文字斬り」と「月形半平太」が放映予定。それもお楽しみ。

今月もわくわくな東映チャンネルをお見逃しなく〜

2020年7月1日 | カテゴリー: かめぽん